ブックマーク / econ101.jp (16)

  • タイラー・コーエン 「小銭って要る?」(2018年3月20日)

    1セント硬貨だとか5セント硬貨だとかの額面の小さい小銭の発行をやめてしまうべきなんだろうか? 「何とも言えない」というのが私の答えだが、「やめるべきじゃない」というのがジェイ・ザゴースキー(Jay L. Zagorsky)の答えだ。 真っ先に指摘しておくべきことがある。造幣局は、需要に応じて硬貨を発行しているに過ぎないのだ。額面の小さい小銭に対する需要は、急速な勢いで増えている。過去10年の間に、1セント硬貨(ペニー)と5セント硬貨(ニッケル)の発行枚数は、ほぼ倍増しているのだ。世論調査でも、1セント硬貨や5セント硬貨への人気は高い。 1セント硬貨にしても、5セント硬貨にしても、製造コストが額面を上回っているのは確かだ。2017年のデータ(pdf)によると、1枚の1セント硬貨を製造するのに1.8セントの費用がかかる一方で、1枚の5セント硬貨を製造するのに6.6セントの費用がかかる。しかしな

    タイラー・コーエン 「小銭って要る?」(2018年3月20日)
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    Outfielder 2024/07/20
    また麻雀の符計算の話?
  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日についてのエッセイが広く話題になってる〔日語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日に暮らして働いたすえに――日の印象をまとめている.彼によれば,日は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日は,変化しそうにない.」 でも,日に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

    ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
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    Outfielder 2023/02/02
    ひょっとして、日本政府と自民党政権って優秀なのでは・・・
  • ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)

    [Noah Smith, “The Japan that Abe Shinzo made,” Noahpinion, June 4, 2022] この半世紀で最重要の首相がもたらした3つの大きな変化 今回で,日に関するシリーズは5目になる.これが最後だ.第1回目(翻訳)では,日の生活水準が低めなことを嘆いて,現金ベースの福祉政策を提案した.第2回目(翻訳)では,日が経済成長を加速させるのに使えそうな産業政策をいくつか提案した.第3回目では,日の停滞した企業文化とその直し方を論じた.第4回目では,日のポップカルチャーに関する2冊の書評を書いて,日が経済面で衰退しつつもそのポップカルチャーが世界を制覇したあらましについて述べた. この20年というもの,定期的に日を訪れている.でも,今回の日旅行ではとくに強い印象を受けた.2002年にはじめて日に来たときから,この国の感触

    ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)
  • ジョセフ・ヒース「オープンレターによる私へのキャンセル・カルチャーについて:アメリカ発の頭文字を使った文化政治の問題の詳細」(2021年6月10日)

    多くの研究者が、批判的思考を、最新の社会科学で正当とされていることを機械的に反復することだと勘違いしている。批判的に考えられる人になるには、自分のアタマで考えないといけない。誰かにオープンレターへのサインを頼まれたら、それを注意深く読み、知的な精確さと完全性を満たしているのかを自分で判断しなければならない。このオープンレターの署名者について言えるとすれば、彼・彼女らはおそらく自分のアタマで考えなかったということだ。 5月28日、グローブ&メイル紙に論説を寄稿したが、それに対して生産的な議論もあれば、非生産的な議論や罵倒もいくつか寄せられた。(私は論説で、BIPOC [1]訳注:Black(黒人)、Indigenous(先住民)、People of … Continue reading という頭字語をカナダで使うことに疑問を呈した。簡単に言えば、BIPOCという頭字語は、アメリカでは多様性の

    ジョセフ・ヒース「オープンレターによる私へのキャンセル・カルチャーについて:アメリカ発の頭文字を使った文化政治の問題の詳細」(2021年6月10日)
  • サイモン・レン=ルイス「なぜ西洋諸国の大半はパンデミックでこれほど失敗したのか」(2021年5月4日)

    [Simon Wren-Lewis, “How most of the West got the pandemic so badly wrong?” Mainly Macro, May 4, 2021] 近頃は,そうそう大したことでは驚かなくなっている私だが,OECD 諸国の大半が今般のパンデミック対応で失敗したのには愕然とした.とはいえ,ジョンソンのイギリス,トランプアメリカ,ボルソナーロのブラジル,モディのインドの成り行きに愕然としたわけではない.こうした国々が失敗する理由は,あまりに歴然としていた.なにより,パンデミックが始まる前から,「イギリスは人命を救うために経済を制限することから手を引く国になるべきだ」と,ジョンソンは考えていた.そうすることで,イギリスは世界経済でなんらかの大きな優位を得られるだろうというのが,彼の思惑だった.これによって国民保健サービス (NHS) が陥っ

    サイモン・レン=ルイス「なぜ西洋諸国の大半はパンデミックでこれほど失敗したのか」(2021年5月4日)
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    Outfielder 2021/05/09
    「駆逐戦略をとった国は,オーストラリア・ニュージーランド・韓国・アイスランド・日本」「どうしてそうできたのか 専門家からの助言の質と,当該政府の質」世界から見たら日本は成功しており非常に優秀
  • タイラー・コーエン「大学教授陣の社会経済的な出自」(2021年3月25日)

    [Tyler Cowen, “Socioeconomic roots of academic faculty,” Marginal Revolution, March 25, 2021] STEM,社会科学,人文学の8つの学術分野で合衆国内にあるPhDを授与する学部の教授 7218名を対象とした調査を用いて,研究では,教授陣の子供時代の推定世帯所得中央値が国民全体よりも 23.7% 高く,また,教授陣は PhD をもつ親がいる確率が 25倍高いことを見出した.さらに,一流大学ほど PhD をもつ親がいる教授の割合は高くなっている.この点は過去 50年間で変わらず安定している. 論文の全文はこちら.このネタは Twitter のあちこちで話題になっている.

    タイラー・コーエン「大学教授陣の社会経済的な出自」(2021年3月25日)
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    Outfielder 2021/03/29
    大学教授は世襲
  • ノア・スミス「移民がやってきても賃金が下がらない理由」(2020年12月30日)

    [Noah Smith, “Why immigration doesn’t reduce wages,” Noahpinion, December 30, 2020] 証拠に耳をかしてもらえるわけじゃないけれど… この記事では,移民がやってきても,その国で生まれ育った人たちの賃金が下がらない理由を解説する(ただし,一握りの特別な状況ではもしかすると少しばかり下がるかもしれない).ただ,その話に入る前に,ぜひ理解してほしいことがある:誰も,この記事で意見を変えないだろうってことだ.それには2つ,理由がある. 第一に,人々は社会科学の証拠をほんきで信じていない.頑健な研究結果のほぼすべてが同じ方向を示していても,最低賃金の効果について大学の経済学者たちの意見が実証研究によって変わるまで,何年も,何年もかかった.大学の経済学者ではないふつうの人となると,信頼できる社会科学がどういうものなのかって

    ノア・スミス「移民がやってきても賃金が下がらない理由」(2020年12月30日)
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    Outfielder 2021/01/03
    賃金の下方硬直性
  • アレックス・タバロック「女子の読解における比較優位は数学関連分野での男女格差をだいたい説明する」

    Alex Tabarrok “Girls’ comparative advantage in reading can largely explain the gender gap in math-related fields” Marginal Revolution, September 3, 2019 前に「男子の方が数学・科学に比較優位がある?(optical_frog氏による訳)」という記事で,男子は女子よりも読解がずっと下手だから数学に比較優位があることを示す証拠をご覧に入れた(男子が数学に大きな絶対優位をもつわけではないのだ)。みんなが自分の比較優位に特化するとすると,このことが女子よりも多くの男子が数学教育課程に入ることを容易に促してしまう。たとえ女子に男子と同じかそれ以上の才能があったとしてもだ。このことは以前書いたとおり。 さて,これで生徒たちにこう告げたらどうなるだろう―

    アレックス・タバロック「女子の読解における比較優位は数学関連分野での男女格差をだいたい説明する」
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    Outfielder 2019/09/06
    例えば、小中高レベルの数学は「手際の良さ」が成績に最も直結し、そういうのは早熟な女子は得意だが、業務で設計とか製図とかは「空間認知能力」が大きく影響し、そういうのは女子は苦手なので結局は事務屋になる
  • タイラー・コーエン「世界各国の正直さ」

    Tyler Cowen “Civic honesty around the globe” Marginal Revolution, June 22, 2019 旅行に出てて話題にちょっと乗り遅れてしまったけれど,とにかくもこの件を蒸し返してみよう。 市民の正直さは社会資と経済発展の必須要素であるが,しばしば物質的な利己心と対立する。私たちは世界40か国355都市における実地実験を用い,正直さと利己心とのトレードオフを検討した。私たちは異なる金額が入った17000個以上の財布を公的機関や民間機関に届け出,財布を受け取った側が返却のために持ち主に連絡を取るかを計測した。ほぼすべての国において,入っている金額が大きいほど市民が財布を返却する可能性が高かった。この結果は非専門家及び専門家の双方が予想しえなかったものだ。追加的なデータは,私たちの主要な発見が利他的な配慮及び自分自身が泥棒であると見

    タイラー・コーエン「世界各国の正直さ」
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    Outfielder 2019/06/26
    Chinaが最下位か・・・
  • ジョセフ・ヒース「社会構築主義:基礎編」(2018年5月26日) — 経済学101

    Social constructivism: the basics Posted by Joseph Heath on May 26, 2018 | philosophy 筆者の同僚のジョルダン・ピーターソンがこれほどの有名人になった理由の一つは、彼の批評の多くがあまりにも難解だからだ彼の批判者の多くがあまりにも混乱しているからだ。ピーターソンの論争は、(このようなたとえ話が許されるなら)ナイフでの白兵戦に銃を持ち込む奴のように見えることが一度ならずあった。このことは、ピーターソンの社会構築主義に関するさまざまな議論で特に顕著であり、その中には「樽の中の魚を撃つ」(訳注:アホらしいほど簡単な、という意味の慣用的比喩)ような質の議論もあった。その主な理由は、何かが「社会的に構築された」と言うことが何を意味するのか、そして、それが政治的に何を意味するのかについて、学者や運動家を含む多くの人たち

    ジョセフ・ヒース「社会構築主義:基礎編」(2018年5月26日) — 経済学101
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    Outfielder 2018/10/11
    「左翼を自認する人たちの多くは、自分たちを道徳的に立派な人だと思っている。だからこそ、左翼に幅広く支持された政府が、20世紀の歴史の中で7千万~1億人の自国民を殺した」
  • アレックス・タバロック「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」 — 経済学101

    [Alex Tabarrok, “Do Boys Have a Comparative Advantage in Math and Science?” Marginal Revolution, September 17, 2018] 疑問の形をとっていても,このタイトル「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」はきっと性差別的に見えてしまうだろう.「タバロックは,男子の方が女子よりも数学と科学に秀でてるって言いたいの?」 いや,ぼくが言わんとしてるのは,男子の方が劣ってるかもしれないってことだ.. まず,いわゆる男女平等のパラドックスを考えてみよう.男女平等のパラドックスとは,男女平等の水準がもっとも高い国が STEM 教育男女比で女性が少なくなるパラドックスのことだ.Stoet & Geary がこう述べている: フィンランドは男女平等で傑出している(世界経済フォーラム,2015).思

    アレックス・タバロック「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」 — 経済学101
  • ジョセフ・ヒース「男の子差別文化」(2018年3月26日) — 経済学101

    Joseph Heath, “How our culture treats boys” (In Due Course, 26 March 2018) 子供たちが少し大きくなったので、以前ほどThe Children’s Placeで買い物をしなくなった。だが先日そこで買い物をすることがあり、我々の文化が男の子たちに向けて発しているメッセージの類が気がかりになった。The Children’s Placeが何か知らないひと向けにいうと、それは洋服屋だ。ウェブページの表示はいつも同じ。ページは真ん中で分かれ、女の子用が片方に、男の子用がもう片方にある。これはその時々にどんなものが男の子用と女の子用それぞれに売られているか比較するのに、そしてどんな思い込みが性別に付随しているのか考えるのに、都合がよい。 例えば、「グラフィックTシャツ」のセクションを見ると、女の子向けにマーケティングされているも

    ジョセフ・ヒース「男の子差別文化」(2018年3月26日) — 経済学101
  • ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」(2018年1月26日)

    [Joseph Heath, “The problem with “critical” studies,” In Due Course, January 26, 2018] 学部生だった頃,こんな風に思っていた――《「客観的」「価値自由」なやり方で社会現象を研究する実証主義が社会科学で蔓延しているのは世界の災厄だ.そんなものは幻想だ,というか有害な幻想だ.だって,客観性をよそおいつつ,その裏には隠れた目標があるんだから.つまり,支配しようという利害関心をもってるんだ.人々を主体ではなく研究の対象として扱うなんて政治的に中立じゃない,だってそうやってうみだされる知識ってのは,どういうわけかうまいぐあいに,まさに人々を操作し管理するために必要とされるたぐいの知識になってるもの.つまり,「客観的な」社会科学はちっとも価値自由なんかじゃない,むしろ抑圧の道具になってるじゃないか.》 これに替わる選

    ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」(2018年1月26日)
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    Outfielder 2018/01/31
    「著者たちは社会改善に熱烈な道義的意欲を覚えているけれど,そうした道義的意欲を知的に擁護する方法はさっぱりわかっていない」「じぶんと見解が異なるのは誰だろうと人種差別野郎だ」いっぱい見た
  • ノア・スミス「泥壕としての膨大な文献」

    [Noah Smith, “Vast literatures as mud moats,” Noahpinion, May 16, 2017] どういうわけか,学術文献はよく「膨大な」と言われる(このフレーズは1世紀以上もさかのぼる).ただ,どんな話題について語っていようと,どうやらきまって誰かがひょっこりやってきてわざわざこう教えてくれるようだ――「その話題については,すでに「膨大な文献」がありましてね.」 このフレーズは,議論を打ち切る役目を果たしていることが多い.「膨大な文献がありますよ」ということは,ようするに,なにごとかについて語る前に,その話題についていろんな人たちがこれまでに書いてきたとてつもない分量の文章を読んでこなくちゃいけないと要求されているわけだ.膨大な文献を読み通すとなればそれはもう何時間もかかるのだから,この言い分は相当な時間と労力を要求していることになる.その膨

    ノア・スミス「泥壕としての膨大な文献」
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    Outfielder 2017/05/23
    「根本からろくでもない主張も大勢の人たちが政治的理由で支持するときには,学者(や学者志望)がろくでもない主張を押し立てるのに利用される膨大な文献を貢献する誘因がはたらく」南京業界や慰安婦業界で見た
  • ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)

    Posted by Joseph Heath 先週のエントリでは,現代の大学界隈に見られる多種多様なふるまいをジャーナリストたちがひとしなみに「ポリティカル・コレクトネス」の一語でくくってしまいがちだとぼやきました。「古典的な」ポリティカル・コレクトネス-たとえば言葉狩り-の問題はすっかり廃れているのですが、それとは別の困った傾向が潮流として存在することを述べたのです。今週はその続きとして、私たち(物事を分類するのが大好きなのです)が「規範的な社会学(normative sociology)」と呼んでいる、やはり少々問題がある慣習について書こうと思います。 この「規範的な社会学」というコンセプトの由来は、ロバート・ノージックが「アナーキー・国家・ユートピア」の中で軽い調子で書いたジョークです。「規範的社会学、つまり『何が問題を引き起こしている”べき”なのか』、の学問がわれわれ全員を魅了する

    ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)
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    Outfielder 2017/04/26
    「問題の原因であってほしいものを研究してしまい、本当の原因を無視してしまうこと」「証拠を調べることによってではなく、「そうあるべきだと思うから」という理由で支持」
  • ジョナサン・ハイト「クルーグマンは間違ってないかな? 私たちは保守ではないし、キレてないですよ」(2016年2月24日) — 経済学101

    ジョナサン・ハイト「クルーグマンは間違ってないかな? 私たちは保守ではないし、キレてないですよ」(2016年2月24日) Krugman is wrong? We are neither conservative nor outraged by Jonathan Haidt | Feb 24, 2016 | ※訳注:エントリは、アメリカ経済学者であるポール・クルーグマンが、リベラル派とされている新聞ニューヨーク・タイムズの2016年1月4日付けで寄稿したコラムへの、ジョナサン・ハイトの反論である。 経済学者のノア・スミスを通じてハイトらの『ヘテロドクスアカデミー』の活動を知ったクルーグマンは、「ハイトらの活動は、アメリカ市民の間で保守政党である共和党の支持が上昇している現象を、アカデミアへ反映させようとしている保守反動運動であり、アカデミアに左派が多い事実への怒りの反応である」とハイト

    ジョナサン・ハイト「クルーグマンは間違ってないかな? 私たちは保守ではないし、キレてないですよ」(2016年2月24日) — 経済学101
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    Outfielder 2017/04/13
    「読者を常に怒りの状態に囃し立てるような書き方をする学者には注意すべき」
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