IT経営はプログラムマネジメントから
言い過ぎかもしれませんが，「IT経営はプログラムマネジメント抜きには上手く行かない」でしょう。企業や組織体のCIOの代行やアドバイザーなどをさせていただく中で，実感してきたことです。 プロジェクトマネジメントの限界 プロジェクトマネジメントの限界は，いくつもありますが，最大のものは母体組織（英語はPMBOKとISO10006では異なる）の影響や制約を受けるということです。 実際，このことゆえにプロジェクトは，しばしばリスクに見舞われることがあります。プロジェクトがコストや人的資源に関するマイナスのリスクに直面する場合など，母体組織の事情故に打開策がとれないケースがしばしば見られます。 財務（報告の信頼性を確保する目的の内部）統制を構築するプロジェクトを見ても，数十の作業グループを抱え，ビジネスパートナーの数も監査法人，コンサルタント，ITベンダーとその委託先を考えると，大きなプロジェクトで
プログラム・マネジメント
同時に進行している複数のプロジェクトを管理する手法。予算や進ちょくを管理してプロジェクト全体の遅延を防ぐ。大規模なシステム統合時に有効。 2006年1月1日に東京三菱銀行とUFJ銀行が経営統合するといったように、企業の合併・統合が業界を問わず増えています。1つの企業になるためには、会計システムなど情報システムも短期間で統合しなければなりません。大企業同士であれば下支えしているシステムの数は膨大です。 これまでの仕様書や設計書など成果物を後工程が引き継いで開発する「ウォーターフォール型」では間に合いません。複数のアプリケーションを同時並行に開発して期間を短縮する必要があります。複数のプロジェクトを同時並行に開発することを「プログラム・マネジメント」といいます。 ◆効果 開発の遅延を防ぐ 稼働させなければならない期日を守るためには、予算や各プロジェクトの進ちょく状況を把握することが欠かせません
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