第3章 実証するRuby の特徴を活かす開発手法¶ 本章では、どのような開発手法を実証するに至ったか、その経緯を説明する。またその選定した開発手法がどのようなものであるか説明する。 1.1. 旧来の開発手法の課題¶ ソフトウェア開発において、日本ではウォーターフォール型の開発手法が一般的であり、テクノプロジェクトでもウォーターフォール型の開発手法を前提としたソフトウェア開発を行ってきている。しかし、昨今ではビジネス環境の変化のスピードが増しており、顧客ニーズに迅速に、かつ、柔軟に対応するソフトウェア開発が求められており、ウォーターフォール型の開発手法では、必ずしもこのような課題に対応出来ているとは言えない。 ウォーターフォール型の開発手法は、「要求定義」、「外部設計」、「内部設計」、「開発」、「テスト」、「保守」といった時系列に工程作業を分割し、前工程が完了してはじめて次工程に進むという流