バスや電車に乗ると「業務中に水分補給をすることがあります」という貼り紙を見かけることがある。この掲示にはどんな目的があるのか。文筆家の御田寺圭氏は「『業務中に水を飲んで休んでいた』と通報する人がいるからだろう。そんな『善意』が日本社会を息苦しいものにしつつある」という――。 「連絡」する人は善かれと思ってやっている 私たちが暮らす社会は、すばらしい「善意」であふれている。 ——そう、たとえば、どこかの会社の従業員が、仕事をせず外でサボっていないかどうかを逐一チェックして、わざわざ事務所に「報告」してくれるような、心温まる「善意」で。 夏場にバスや電車に乗ると「乗務員が乗務中に水分補給をさせていただくことがあります」とか「乗務員が脱帽していることがあります」といった、一見するとなんの目的で出されているのかわからない、不思議な告知を見かけることがある。業務中の熱中症リスクに万全の対策をしておく
サンデル教授の新刊は、能力主義批判。 学歴など能力に基づく格差に対して、批判するものだ。 Twitter上では、アンチリベラル勢が、「サンデルが俺らに追いついた」と声を大きくしている。 確かに最近のアンチリベラル勢は、学歴などの能力主義に基づく格差や階層について、リベラル勢が当然視し、懐疑の念すら持たないことを批判してきた。 だが、能力主義批判そのものは、教育学や障害者についての社会学のなかで、数十年前から行われてきたことだ。 能力主義で検索すると、それらの書籍や論文がいくつもヒットする。 だから能力主義批判は、実はオールドな左翼的言説であるとすら言える。 しかし、ヘイトスピーチに対抗する過程で、リベラル勢が、国籍や民族や人種についての差別は差別だが、学歴は持って生まれたものではなく後から変えられるので、学歴差別は差別ではない、との理論を採用した。 以後、インターネット上で、能力主義を批判
写真家「中平卓馬 火―氾濫」展がこんなにも活況だったなんて 先日まで近代美術館で行われていた「中平卓馬 火―氾濫」展を見た。それに際して中平の風景論に基づく写真観・批評観に関する小論を書こうとしたら、草稿すらあまりにも肥大しているので、いったんそちらを止めて短文を記したい。そちらは後で公開する。 「火―氾濫」展は中平のほぼ全足跡をたどる大規模なもので、単なる写真展示だけでなく、彼の書いた文章や掲載された当時の雑誌がそのままに展示されていた。なんなら資料展示の存在感の方が大きいとすら思われ、それゆえにこそ、単なる写真家ではなく写真理論 本当に使える「実用性」とは 結論 実用性を論じた文章だから、最初に結論を書いておく。 ・とにかくすぐに着手できる指針が示されていること ・指針の背景を問わずに済むお膳立てがなされていること 本文 実用書と銘打っていなくても、「実用性」を論ずるのであれば、そのも
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