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ブックマーク / hongokucho.exblog.jp (14)

  • 介入雑感&非不胎化など | 本石町日記

    介入がやっと入った。あくまでもスムージングが目的なので、もっと早い段階で入っても良かったと思うが、長年介入をやっておらず、「介入」がやたらと注目され、もみくちゃになる中では、まあ良いタイミングで入ったのだろうと思う。MOF&日銀の介入関係者らは良い仕事をしたと評価したい。 でも、この間、介入をやる上で困ったこともあったように感じる。仙谷長官の「82円が防衛線」というのは、投機筋に攻撃目標を与える失言であるし、菅総理も代表選の過程で水面下の交渉(欧米に文句を言わせない工作)を暴露したりと、市場とのゲームをやりにくくしている。 介入というのは、市場との戦いでもあるので、手の内をさらすのは自ら戦いを不利にするようなもの。民主党は政権運営の経験がないというのは分かってはいるが、もう少し現場の声は聞いた方がいいように思う。来、相場を人為的にいじるのはやらない方がいいのであり、政治主導とは言っても、

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    POPOT 2010/09/17
  • あの山本幸三先生も読んでいた白川総裁の“教科書” | 本石町日記

    日は、衆院予算委で日銀の白川方明総裁が参考人で登場。質問者は、あの山幸三先生でありました。もはや金融政策をマニアックに追及する国会議員は山先生ぐらいしか残っておらず、そのマニア度が期待された質疑でありました。 私は、ご案内のように全然リフレ派ではない(方法によっては演技的にやるのはあり、と思う)ので、山先生の見解には同調はしないが、その変わらないマニア度にはニヤリとさせられた。「マッカラムルール」とか、「ワルラス」(この名前でコメントしてくれる方もおりますね)とか滅多に聞かれない“専門的な言葉”にオーとなりましたよ。 気が付いたのは、山先生と白川総裁のやりとりが超空中戦となって、このところヤジで質疑が聞き取れないことが多い国会審議なのに、しばしばシーンとしてしまったこと。ヤジの入れようもないくらいにオタッキーになった、ということですね。シーンというよりポカーンであった、のが実情に

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    POPOT 2010/02/17
  • 服部正也氏が着任したときのルワンダ中銀の状況 | 本石町日記

    「ルワンダ中央銀行総裁日記」を読書中。まだ50ページ程度しか読んでいないが、これだけでもネタがぎっしり詰まって想像を絶する面白さである。ずんちゃかさん、すいません、面白さを超過小評価しておりました。お宝を放置していたことが激しく悔やまれます。で、つかみ的に、服部氏が着任したときのルワンダ中銀の状況を紹介したい。それは劇的であり、登場人物はキャラがたち、中銀版冒険小説と言っていいほどである。 ルワンダは貧しい国だが、それでも一国の中銀だからある程度の体をなしているだろうと思いきや…。 ・バンキングを知らない副総裁のハビ君が出迎え ・中央銀行はペンキの剥げかかった二階建ての家 ・ハビ君が連れてきた総裁付き運転手は制服ボロボロ、ボタンは取れ、はだしであった ・運転手チトー君はハビ君の甥だった ・総裁公邸と思った家は、急病で帰国した外人職員の住まいで、用意されていた料は実は残飯だった ・理事の

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    POPOT 2009/07/08
  • 日銀ドクター・リサーチャーの有効活用論=調査統計局TK氏に賛同です | 本石町日記

    しばらく前のエントリーで、「ある経済学者」さんから「日銀の内部での研究の位置づけ、及び経済学系の人々の扱いがどうなっているのかに興味があります。私は在米なのですが、ご存知のようにFRBやBank of Canada、ECB、Bank of Englandと比べると、当に経済学理解してるのかなという局面が多いので。。。(研究のアウトプットは言わずもがなですが。。。。)」というコメントを頂いた。関連ではかなり前にこちらのエントリーがあるが、ここではさらなる人材の活用論について簡単に触れてみたい。 日銀と経済学会の距離が他国に比べて遠いように見える一因には、上記コメントでも指摘されるように①経済関係のアウトプットが相対的に少ない②リサーチ関係の人的資源(例えばドクター)が少ない-といったことが挙げられよう。もちろん、日銀は昔に比べるとドクターはなるべく増やそうとしているが、恐らく先進各国の中銀

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    POPOT 2008/05/20
    "研究者は、自らの研究をやることが一番の生きがいであり、それが職を確保された状態(別にそんなに高給でなくてもよい)でやれるなら理想に近いだろう。"
  • スーパーな人材の流出で思ったこと=官僚機構の在り方(妄想です) | 本石町日記

    最近聞いた話だが、霞ヶ関某省の将来を嘱望された(ウルトラ級の)スーパーな人材(若手)が辞めたらしい(伝聞なので未確認)。それからしばらくして、今度は日銀のスーパーな人材が辞めたという話を聞いた。この「二頭脳」流出で、普通のエリート数人分の偏差値が公的部門から失われたわけだが、この流出が妙に印象に残ったのは、二人の行き先がどうも同じであるらしいため(大手の法律事務所)。偶然でしょうけど…。 「流出」は、官僚批判のせいというより、もっとやりがいのある仕事を見つけた、という個人的な理由に基づくものだと思う。ただ、最近の公的部門(含む日銀)からの人材流出のバックグランドとして「官僚批判」は無視できないのは確かで、まあいくらやりがいを感じた仕事でも、何事につけて批判されたら、普通はやる気しない。他の仕事にやりがいを見出せば、簡単に辞めてしまうであろう。続きを書く前にコメント頂いてしまいました。財政関

  • 民主党の「当面のマクロ金融政策について」 | 本石町日記

    付き合うのが空しいので、民主党ネタは打ち止めにするつもりだったが、愉快痛快奇奇怪怪さんのところで興味深い事実が指摘されていたので、おまけのネタとして紹介。 2003/01/29 「当面のマクロ金融政策について」 民主党「次の内閣」 ○ 国民生活はまさに破綻の危機に直面している。このままデフレがさらに深化することになれば、単に経済の問題にとどまらず、既に顕在化している自殺や犯罪の増加、ヤミ金融の跋扈などの形で国民生活そのものが破滅しかねない。民主党は、デフレと正面から戦う。 ○ このためには、マクロ的な金融政策も重要である。日銀は、すでに大規模な量的緩和を実施しているが、こうした政策を継続・強化し、デフレをストップさせ、国民生活を守ることに全力を傾注すべきである。具体的には国債買いオペの増額、適格担保の範囲拡大などを積極的に検討すべきである。 ○ ただし、現在政府与党の一部で意図されていると

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    POPOT 2008/03/15
  • 「政治力学で武藤氏が犠牲になったのは大変残念だ」 | 本石町日記

    表題は、武藤総裁案を否決した12日午前の参院会議の採決で棄権した民主党の川上義博議員の談話である。個人的に武藤氏と懇意であったことで棄権されたのだが、否決の実情が談話通りであるのは間違いない。まあ、日銀総裁人事が最悪の形で政局に翻弄されることになった、ということであろう。残念というか、脱力感を覚える。 民主党の行動は、一部のコメンテーターには「日銀至上主義」を志向しているように見えるだろうが、①日銀がそもそも至上主義を志向していない②民主党にその主義があるなら、それにふさわしい人事案を出すはず-で、つまり反対のための反対(飛車さんの言う野党としてのお仕事を徹底してる)に過ぎない。実際、民主党の否決に衝撃を受けたのは日銀でもあるし。 中央銀行の総裁として望ましい条件を100%満たす完璧な人は残念ながらいない。英語に堪能、経済学&金融市場に精通、国際的な知名度が高い、政財界に広い人脈を持ち、

  • 民主党、伊藤氏も拒否なの!!=福田首相じゃないが「理由が分からない」よ-追記・欧米中銀再び協調 | 本石町日記

    日、国会で武藤副総裁、白川元理事、伊藤東大教授ら日銀正副総裁の所信表明&与野党からの質疑応答があった。そして結果は。人事の鍵を握る民主党は武藤氏に加えて伊藤教授までもが拒否でありました。福田首相も言っていたが、まさに「理由が分からない」。 まあ、総裁空席でも事務方優秀なので、インタバンクの混乱ぐらいは難なくさばけるし、現実問題としては金融政策は当面は現状維持でいくしかないだろう。でも、国際金融資市場はやばい。今日は小康状態だったが、「FRBはエージェンシー債の買い切りやるんじゃないのか」とのうわさが出ており、それだけ米クレジットマーケットは壊れていることを示唆する。と思ったら、案の定、ECBはまた緊急オペ打っているし。ちなみに、先週末のマーケットのぶっ壊れた状態はこちらの方のエントリー「終わりの始まり」が詳しいので、ご参照ください。各種クレジット物が相互にメルトダウンに陥る臨界ゾーンに

  • 「スマイルゼロ円」の別な側面=「感情労働」の続き | 本石町日記

    ときどき巡回している「レジデント初期研修用資料」さんが、「量産型はダテじゃない」というエントリーで、感情労働の一例として日経記事で触れられた「スマイルゼロ円」について興味深い考察を行っていた。関心ある方はご覧ください。この方のブログは他にも興味深いエントリーが多いので、お奨めです。 まず、切り口は、モンスターな客から現場を守る手段としての「マニュアル化された笑顔」である。これはモンスターな患者に悩むお医者さんらしい発想であり、うなずける面もある。ちょっと引用します。 ーーーー 「スマイルゼロ円」なんて、現場の人間に頭を使わせない、マクドナルドの接客マニュアル。あれはたぶん、お客さんに均一な笑顔を提供する役割と、「笑顔が嫌いなお客さん」みたいに特殊な顧客から、現場を保護する役割とをあわせもつ。 マクドナルドに入れば、スタッフはみんな笑顔。このへんはたぶんマニュアル化されていて、おまけにもう一

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    POPOT 2008/02/26
  • 米国会にも頓珍漢な議員がいるのですね…=バーナンキ議長も苦笑 | 本石町日記

    わが国の国会論戦は倒れそうなやり取りが多いが、米国も似たことがあるようだ。既に報道されているが、バーナンキFRB議長の議会証言で、ある議員が同議長の経歴をポールソン財務長官のと勘違いし、「あなたはゴールドマンサックスのCEOだったが…」と問い詰めようとしたらしい。 詳細については、私と限りなく同業の匂いがするが、それにしてはかなりのグルメでいらっしゃる「奇奇怪怪」さんが詳しい。You Tubeの動画もあり、生を見たい方はご覧ください。 ウォールストリートジャーナルに寄せられたコメントも紹介されてあるが、かなり手厳しい。 辞めろ! 首だ!とかはありがちな批判。そのほかには、 「It is so sad to realize that our “representatives” are representative only of the least intelligent and least

  • 「リベリア」の意外な興味深さ=YENの漂流・続き | 本石町日記

    深夜、何気にNHKをつけたら、やっていた番組がかなり見所が多く、熱心に見入ってしまった。番組は民主主義をテーマにした一連のドキュメンタリーで、私が見たのは「リベリア」の巻。もちろん、番組の主題は女性閣僚らの民主化への奮闘であり、それはそれで見応えはあったが、私が興味を引かれたのは以下のシーンであった。 ・リベリアの閣議(?)にジョージ・ソロスがいた。アドバイザーのような感じであったが、何をしていたのか。純粋な慈善行動? ・中国の胡錦濤主席の訪問を熱烈歓迎しながらも、リベリア大統領(女性)は「(中国の支援は)わが国のためになるとは思わない」と言っていた。番組はこの一言だけだったが、背景事情はいろいろありそう。 ・大統領警護にPMC(民間軍事会社)要員とおぼしき姿あり。国際機関の人員を警護していたのか。いずれせよPMCの活動があらゆるところに浸透しているのがうかがえる。 ・リベリア経済は長年の

  • 米国版「赤い(黄色い)ダイヤ」の行方=NHKスペシャル | 本石町日記

    NHKスペシャル「ファンドマネーがを操る」(再放送)を見た。バイオエタノール原料のコーン(トウモロコシ)の高騰に関する番組であった。これに先立ち、Tori Boxさんのこのエントリーを読んでいたので、ある程度予備知識をもって視聴できた。Toriさん、多謝。感想を箇条書きに。 ・生産工場の急増でエタノール価格が低迷している件は触れられなかった(と思う=全編きっちりとは見てません)。従って、相場高騰は一時的じゃないかな?、というのが全般の感想。 ・生産農家はウハウハでしたね。各農家は最新サイロを設置し、備蓄量の調整によって「これからは売り手が価格を支配する」との声もあったが、どうだろう。エタノールバブルが弾けると、結果的に各農家はカルテル形成など無理なので一斉放出するような気がするが…。 ・米商品ファンドのオジサンが登場。こちらの人。どっかの投資家(顧客)への売り込みで、「私はホームランしか

  • 防衛省・山田洋行関連の雑感=リスク管理面での感想ですが… | 本石町日記

    防衛省元次官と山田洋行の接待関係の報道、あまり関心はない(もちろん接待・癒着はいかんです)。強いて感想があるとすれば、①山田洋行という会社をこの事件で初めて知った②大蔵省(含む日銀)などが接待汚職事件で地検特捜からガシガシやられたのに、ゴルフ接待を受け続けた元次官のセンスのなさに驚いた③山田洋行から調達した装備はまともなものかどうか(使えない装備を高額で買わされたのなら税金の無駄使い→有事に使えないと困る)-であろうか。 前置きはこの辺にして、この関連で気になった報道が一つある。 「GPS嫌なら防衛省去れ=石破防衛相怒る」という記事である。 これは幹部の夜間・休日の行動を把握するためにGPS対応の携帯電話を支給する、というもの。一般的には「防衛省幹部は子供か」という失笑を買う記事なのだが、私はリスク管理の面で重要なセキュリティ情報を明かしていいのかな、という感想を持った。日は人道的見地と

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    POPOT 2007/11/21
  • 「バブルは防げない」と私も思う | 本石町日記

    日経新聞(29日付)にグリーンスパン前FRB議長のインタビューが掲載されていた。興味深かったのはやはりバブルに関するところであった。印象に残ったのは以下のところ(日経さん、お借りします)。 ・バブルを予想したり、それを正常な状況で取り除くのも不可能 ・(最優秀のセントラルバンカーの一人である)キング総裁(英中銀)ですら(ノーザンロックの件で批判されるなど)問題をうまく乗り切れないなら、誰にもできない ・(金融を強烈に引き締めて)経済を不安定にしない限り、バブルの台頭を止めるのは不可能 ・中銀にできることは皆が思うより限られている もとより、住宅バブルを作ったとの批判もあるだけに、グリーンスパン氏の発言は自己正当化と取られかねない面もあるが、私自身は上記のポイントには賛同するところである。バブルは、それがシャボン玉のような泡であるなら、ポンと弾けてしまうものであり、困ったことに弾けて初めてバ

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