ハード・ロック/ヘヴィ・メタル界をその手で切り拓いていった女性たちは両手で数えられるほどしかいない。例えば、ランナウェイズ、ヴィクセン、故ウェンディー・O・ウィリアムズといったアーティストたちは、後進が活躍するための舞台を整えると同時に、後進に求められる水準を高めた。そして、数多くの女性アーティストたちがそのあとに続いてきた。 ブッチャー・ベイビーズ、ヘイルストームのリジー・ヘイル、オーテップのオーテップ・シャマヤ、アーチ・エネミーのアンジェラ・ゴソウやアリッサ・ホワイト=グラズ、ウィズイン・テンプテーションのシャロン・デン・アデル等々。そして、その数は現在も増加し続けている。 かつてはフォーク・ミュージック ―― 座ったまま、大抵は慎ましやかにアコースティック・ギターを弾く音楽だ ―― が、若い女性の演奏する音楽として“無難な”選択肢だった。だが60年代後半になると、“女性解放運動” (