ブックマーク / katabamido.hatenablog.com (17)

  • 【エッセイ】ゴキブリを食べた。 - katabamido

    View this post on Instagram A post shared by Sakai Liunosuke (@liunosk8) 悪友人に誘われて、サツマゴキブリをべた。 彼はゴキブリが嫌いだと言っていた。生理的に嫌悪感を感じるらしい。その理不尽な嫌悪感を拭うためにゴキブリをべたいのだとのことだった。 彼らは、公園の自動販売機近くに設置してあるごみ箱の下に密集していた。 彼らの生息地を推定する参考として、静岡県立池新田高等学校 自然科学部 の論文を参考にした。普段論文を目にする機会は少なくないが、彼らの論文はかなり素晴らしいと思う。テーマの新規性はもちろんのこと、我々の生活に近いところから、生態系の変化という大きな枠組みまでをわかりやすく整理してある。 私たちの悪のせいで、彼らの調査に多少影響を与えてしまうことを心から申し訳なく思う。 捕まえた個体は、幼体を含めて

  • 水面アプリ「wasser_5(ver1.5)」 - katabamido

    www.youtube.com Unity の練習もかねて、水面をひたすら描画するアプリケーションを作成した。 とはいえ、フリーのアセットを組み合わせただけだけれど。 手元にプロジェクタが届いたら、スクリーンセーバのように常時表示させとこうと思う。 ちなみに使用したアセットは以下の通り。 どうやらTrrain の設定次第で波打ち際とかも再現できるみたい。 個人的に気に入っているところは、Directional light の色合いのおかげで夕暮れの水面っぽい落ち着いた色合いが再現できたところ(部屋の調度とも色合いがマッチしている)。 水面の揺らぎに関してはアセットの効果がかなり素晴らしいと思う。 今一つだと感じているところは、水面を構成するテクスチャにつなぎ目が存在すること。いたし方ないが、やはり大きい画面で見ると目立つので、ここはもう少し工夫が必要な部分だと思う。 Main camera

    水面アプリ「wasser_5(ver1.5)」 - katabamido
    PPunishment
    PPunishment 2023/04/02
    Unity の simple water shader を使って 水面をひたすら表示するアプリを作ってみた記録
  • 【エッセイ】鬼の枷 - katabamido

    今年度を振り返ってみて、仕事に打ち込むことが難しい一年だったなと思う。 杞憂に終わったが、転職をせざるを得ない懸念があったし、自主研究の勉強もあって、仕事とプライベートの境界が曖昧で、たまらなく疲弊していた。 いつか辞めると思いながら仕事を続けても、打ち込めるわけがなかった。 私が損切りをミスしたせいでずっとジリ貧で、首が回らない状況に陥っていたのだ。 それまで沢山の、当に沢山のものを犠牲にしてきた。 昨年の冬にやっとこさ枷が外れてからというもの、それまでうまくいっていなかったことがすべて順調に回りだした。 思いもしないような好機に恵まれて、大学院にも行けるようになった。 やはり停滞や滞留は性に合わないのだ。 タイトルの「鬼の枷」は、私の好きな「夜桜四重奏」という漫画に由来する。 春が来ると読みたくなる漫画の代名詞だ。 見た目は普通の人なのだが、鬼の血をひくために怪力で、普段はあまりある

    PPunishment
    PPunishment 2023/03/30
    打ち込みたいこと。
  • 【習作】春風に乗って。 - katabamido

    ハス@熱川バナナワニ園 まだ先に進む勇気が出なくて 「この関係に名前を付けなくていいですか。」 そうお願いしたのは僕なのに。 一人の夜に声が聴きたくなる。 そんな風に思ってしまうのが嫌だった。 そんな風に思ってしまうのが怖かった。 だから名前を付けなかった。 あなたの気持ちは胸やけするほど甘くて、胸が銃弾を受けた肉みたいに赤黒くただれてしまう。 そんな自分の醜さがいたたまれない。 気持ちにこたえられるように、気高く強くありたい。 そんな気持ちも多分、見透かされてしまっているんだろうな。 でもたぶん、求められているのは今まで通り。 抱えた気持ちはないことにはならないけど、春風に乗って会いに行くよ。 ランキング参加中Think<書くことは考えること>

    【習作】春風に乗って。 - katabamido
  • 同じ穴の狢 - katabamido

    「だって、るいさんと私、同じ穴の狢じゃありませんか。」 まただ。と、るいは思う。 なんの話の流れでこうなったのか、内心で頭を抱える。 飲んでいる国稀が効いているのだろう、会話の足取りを振り返るには手遅れだった。 夏樹は二つ下の後輩で、おととしくらいからの付き合い。 彼女に初めて会ったのは、彼女が十八、るいが二十一の冬だったと思う。 札幌市営地下鉄の大通り駅近くのミスタードーナツの前で所在無さげに立っている彼女は、その場所に不釣り合いな存在に見えた。 るいはそんな彼女の姿をどこのコミュニティに居ても疎外感を感じる自分自身とを重ねてしまっている。 夏樹の言葉が示す意味は痛いほどよくわかっていた。 「同じ穴の狢ね。」 るいは繰り返す。 私たちは魂の形が似ている。 魂の形が似ているからこそ、この子とはこれ以上親密にならないほうがいいだろうとるいは思っていた。 似ているから、異なる部分が大きな障壁と

    同じ穴の狢 - katabamido
  • 【習作】祈りの在り方 - katabamido

    「俺には、祈る神などいない。」 彼はつぶやくように言った。 昼休みの工事現場から吹く風は乾いていてほこりっぽかった。 単管にもたれるようにして話を聞いていた私の怪訝な顔に気が付いたのだろう。彼は続ける。 「俺が信じるのは家族と自分自身。あとは自分がやってきたことと、これからやっていくことだけだ。」 擦り切れたツナギ越しに単管に触れているところが少しだけ冷たくなって、午前の仕事を終えた体には心地よい。 ぼちぼち買い替えどきだな。 そんな風に思いながら、私は彼の発言の意図をくみ取りかねていた。 何か決意をしたのか。 何かを後悔しているのか。 足がかりを見つけようと彼のほうへ目をやるが、視線はぶつからなかった。 仕方なく思料を続ける。 共感してほしいのだろうか。 「意図を汲み取りかねているのですが、それは共感を求めているのですか?」 尋ねてみる。 「いや別に」 彼は右手を開いて振るような仕草をし

    【習作】祈りの在り方 - katabamido
  • 【習作】苔むす貴女 - katabamido

    森のなかで。 鼻をくすぐる匂いで目が覚める。 顔をしかめるほどの臭気ではない。 小学校のバケツにかけてある雑巾のような、金魚の水槽のような、湿度をはらんだ生臭い匂いがする。 周りの地面はぬかるんでいて、周辺には腐ってしまった木々が折り重なるようにして倒れている。 もともと軟弱な土地だったのだろう、どの木も細く、どこか不健康な印象を受けた。 少し肌寒い。 森というよりは湿地のようだ。 目が覚めたのだから倒れていたのだろうが、上体を起こした記憶はなかった。 着ている服も、汚れたり濡れたりしている様子はない。 ただそこにいる。 その時点で、夢を見ていることに気が付いた。 会社の同僚の声が聞こえる。 「あなたには、哭き女と契約していただきます。」 その声には、少しだけ哀れみが込められているような気がした。 すぐに 姑獲鳥 ( うぶめ ) が思い浮かんだが、どこか釈然としない気持ちで頷く。 すぐ近く

    【習作】苔むす貴女 - katabamido
  • 【習作】自我牺牲 - katabamido

    牺牲精神 破坏对象。 自我牺牲 放纵自己。

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  • 【習作】夏の夜、一人。 - katabamido

    自分を夜に溶かすようにして歩く。 夜の街を歩くのが好きだ。 メインストリートの居酒屋からは良く通る男性の声が聞こえて、水路からは濡れたアスファルトのような香りがする。 歩く。 歩く。 50Hzに照らされて、黒の511がコマ送りのように見える。 「実は輪郭線は存在しない。」 中学校の美術の先生が言っていた言葉を思いだす。 私たちが輪郭として認識しているのは地続きになった「それ」と「それ以外」の境界のことで、実際に線があるわけではないらしい。 点描の授業の時に言われたのだったか。 細胞や原子のように、自分を構成する小さな粒が空気と溶け合う。 自分がいないかのような、「もの」ではなく「こと」になってしまったかのような感覚。 気温と体温が平衡していて、たばこの煙が大気に溶けていくような「拡散」に近い。 進むたび、水蒸気をはらんだ空気が僕の後ろで渦を巻いて、空気と触れた部分が少しずつ削れていく気がす

    【習作】夏の夜、一人。 - katabamido
  • 【エッセイ】もういい、休め。 - katabamido

    十年来の友人達と久しぶりに電話をした。 一人は寮の同室で一年間をともに過ごし、もう一人は二つ隣の部屋に暮らしていた。 学校を卒業してからもことあるごとに連絡を取りあってはつるんでいるので、話す内容もたかが知れているが、くだらない話は楽しい。 プライベートでいろいろあった後だったので、ネガティブな話が多かった。 状況を改善するためのアプローチを考えなくてはいけない。 そんな私の台詞を聞いて、友人が言った。 「もういい、休め。」 私たちは人を励ますときや応援するとき、つい「頑張れ」と言ってしまう。 仕事でも、出来たら出来ただけより良い成果が求められる。 言う側も言われる側も「頑張れ」という言葉の裏に「状況は改善できる」や「もっとやれる」という気持ちが多少なりとも込められていることを知っている。 「休め」を励ましの言葉として選ぶことはほとんどない。 だけど私は、彼らの言葉に強く励まされた。 少な

    【エッセイ】もういい、休め。 - katabamido
  • 【エッセイ】おみくじ「第三三番 小吉」 - katabamido

    湘南も寒くなってきたので、ダウンジャケットを出した。 外気温は3度。もうぼちぼち年の瀬である。 ふと内ポケットを探ると、今年の1月1日に富士宮浅間大社で引いた御神籤が入っていた。 小さくたたまれたそれをぱらりとめくる。 「春くれば ふりつむ雪も とけぬべし しばし時まて 山のうぐいす」 思えば今年はいろいろな人に「まぁ待て」といわれる年だった。 状況を冷静に眺める人ほどそう言ってくれていた気がする。 「物ごとをひかえめにし心正しく身をまもってあまり進んでしないほうがよい わるい人にさまたげられて思わぬあやまちをすることあり交際その他きをつけよ」 一年前からすっかり見通されていたのだな。 もう少し周りを見ることができていれば、もっと思いやりをもって接することができていたら。 「たられば」で埋め尽くされてしまうくらい、反吐が出るほどガキだった。 大切なものを失ったけど、気が付いたこともたくさん

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  • 楽天主義の幕あけ - katabamido

    ヒスイカズラ@とちぎ花センター 私の人生を変えた出来事は、高校2年生の頃に車に轢かれたことだ。 2014年10月16日、その日は一足早く冬が訪れたかのように、空気がピンと張り詰めていて、遠くの磐梯山がとても鮮明に見えたことを覚えている。 事故自体は単純で、自転車で信号のない交差点を渡っていたところを、一次停止していた車を避けた後続車に横からはねられた出会い頭の事故だった。 相手の乗用車はかなり低速で交差点に侵入してきていたので、眉上と瞼を数針と、左手首の骨端にひびが入ったほか、全身うちみに見舞われた程度で済んだ。 水平距離で5メートルほど吹っ飛んだようだった。 地面に叩きつけられながら、「あぁ、人間って意外とすぐ壊れるのだな」と思った記憶がある。 小学一年生の頃から空手を始めて、小学4年生で剣道に転向したこともあり、身の回りには頑丈な人が多かったので、とても新鮮に感じた。 腕のひびにしたっ

    楽天主義の幕あけ - katabamido
  • クララとお日さま - katabamido

    寝床に戻る夕陽@内灘海岸 久しぶりにフィクションを読了したので、ここに記録します。 「クララとお日さま」は言わずと知れた2017年のノーベル文学賞受賞作品です。作者はカズオ・イシグロ先生というイギリス人の作家さんとのこと。 私は小さなワンルームに住んでいるので、紙媒体ではなく電子書籍で購入しました。ちなみに電子書籍の初版は2021年です。 さて、題に入ります。 「クララとお日さま」は題名通り、「クララ」というAF(人間の子供に対する友人ロボット:Autonomous Friendsの略でしょうか)が主人公の物語です。 クララが病気がちなジョジ―という女の子の家に買い取られてから、ジョジ―が実家から巣立ってクララが廃棄されるまでをやさしい文体で描いています。 AFは人間そっくりな姿形をしたヒューマノイドロボットで、太陽光をエネルギー源としているようです。 太陽をエネルギー源とするというと、

    クララとお日さま - katabamido
  • ジムニー - katabamido

    脱輪した相棒@野々市(まじごめん) 2020年5月、僕の新たな相棒がやってきた。 ジムニー(JB23W)2008年式、6型で、ターボ付きのK6Aエンジンを搭載している。パートタイム4WDの5段変速で、1速の状態だとクラッチをつなぐだけで前進する頼もしい奴である。 人気車種とあって、12年前の車ながら体価格は84万円、走行距離は8万キロ弱だった。 前のオーナが丁寧に乗っていたのだろう、傷も汚れもほとんどなく、ぴかぴかのあずき色が可愛い。純正のまま乗られていたこともあって、ほぼ一目ぼれで購入に踏み切った次第だ。 タイヤとナビが古かったので新しいものに交換し、さらにETCをつけて、初期費用を諸々入れた状態でしめて100万円。 地場の修理工場を併設している車屋さんと関係を構築できたことを考慮すると、お値段以上の買い物をしたし、何より維持費が安上がりである。 当時社会人二年目だった身からしてみれば

    ジムニー - katabamido
  • オーシャンズテラス柴垣 - katabamido

    海のみえるドームテントより 怒涛の繁忙期を終えた三月三十一日のこと。 僕とジムニーはわき目もふらずに東海北陸道を北進していた。 湘南を出たのは十七時頃で、目的地は石川県の内灘にあるグランピング施設、オーシャンズテラス柴垣だ。 金沢で一泊してから、土曜日を内灘で過ごす予定だった。 土曜日は薄曇りで、北陸の四月らしく穏やかだった。 のと里山街道は風が強く吹いていて、会話もままならないほどだったけれど、風は暖かく湿っていて、ドライブはおおむね順調だった。 チェックイン予定の十五時丁度についたが、僕たちのほかにも、オーナの知り合いと思しき親子連れやカップル、大学生の男の子たちでロビーはにぎわっていた。 一通りの説明を受けた後、ドームテントに案内してもらう。 アパートのような鉄扉を開けて中に入ると驚くほど静かで、僕は流体工学実験室の無響室のことを思い出した。 一般的な建築物と異なり、部屋の内壁が布で

    オーシャンズテラス柴垣 - katabamido
  • 「在宅勤務」と「すべてがFになる」 - katabamido

    @西田幾多郎記念館 濃厚接触者になったため、在宅勤務をすることになった。 状況的には濃厚接触者だったが、無症状なうえ陰性で、自宅待機の間も元気に勤務していたので、余計な事を考える時間がたくさんあった(弊社では在宅勤務中定時退社扱いになるので、いつにもまして自由な時間が長かった)。 初めて森博嗣*1先生の作品に触れたのは、中学生のころだっただろうか。 「スカイ・クロラ」が押井守監督により映画化されたとき、文庫版の表紙がアニメ版になり、平積みされていたのに手を伸ばしたことがきっかけで、熱心なファンになったのだと記憶している。今も理系の道を歩んでいるのは、この出会いがきっかけだといえると思う。 中学生の頃には「スカイ・クロラ」を見に行くほどハイソな趣味を持った友達はいなかったし、何より田舎に暮らしていたので、とても見ることはできなかった。 森博嗣作品のファンならば誰もが通る道であろう、S&Mシリ

    PPunishment
    PPunishment 2022/05/24
    2日前にアップしました。
  • ポークソテー (富山市総曲輪:le tunnel) - katabamido

    朝からしとしとと降っている雨をよけるようにして、総曲輪のアーケードを歩いていると、パチンコ店から出てきたおじいさんの自転車から手袋が落ちた。 かろうじて雪は降っていないが、雨のなか素手で自転車のハンドルを握るには寒かったので、拾って手渡す。 「あったかいもんべたいね。」 二人でそう話しながらカレー屋やハンバーガーショップを横目に地場産市場を抜けるとアーケードの裏路地に出てしまった。 仕方なく首をすぼめながら歩いていると彼女が足を止めたので、心の中で(雨のなかわざわざとまらんでもええやろ)と半ば呆れながら彼女の視線を追うと、「ランチプレート」と「ポークソテー」とだけ書かれた黒板が目に入った。 「le tunnel」とだけ書かれたガラスの扉の向こうには人二人立つのがやっとの踊り場と地下へ続く狭い階段除いていて、まるでライブハウスのようだった。 が、黒板を信じるならばレストランらしい。 「行っ

    ポークソテー (富山市総曲輪:le tunnel) - katabamido
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