2019年に外国人技能実習生として岡山県倉敷市の鋳物製造会社で作業中、右腕をベルトコンベヤーに巻き込まれて切断したのは、従業員が作業内容の説明を通訳なしで行うなど指導監督が不十分だったためとして、ベトナム国籍の20代男性=同市=が、同社に総額約8960万円の損害賠償を求める訴えを岡山地裁倉敷支部に起こしたことが21日分かった。 【写真】ミャンマー出身の技能実習生 平和願う千羽鶴 訴状などによると、男性は19年12月に行われた社内の大掃除で、鋳型の原料となる砂をベルトコンベヤーに載せて運搬する作業を担当。従業員の指示でベルトとローラーの間にこぼれ落ちた砂をかき出していた際、腕ごと巻き込まれた。 日本語での意思疎通が難しい男性に対し、従業員は通訳を付けず、身ぶり手ぶりで作業内容を伝えていたとしており「作業の注意点や危険性についての説明が不十分で、安全配慮義務違反に当たる」と指摘。利き腕を失った