便器生産国内1位の株式会社東京トイレット(TOTO)は14日、年内で和式便器の生産を終了すると発表した。日々進化する洋式便器に押されるかたちで、近年和式便器の需要は大きく落ち込んでいることから撤退を決断。TOTOの撤退で、和式便器を生産するメーカーがなくなることから、国産和式便器はその318年に及ぶ歴史に幕を閉じる。 TOTOが14日、マスコミ各社に送ったプレスリリースで明らかにした。和式便器は同社が元禄年間に創業して以来、長らく主力製品として販売を続けていたが、昨今では新規着工の物件のほとんどが洋式便器を採用しており、年々需要が落ち込んでいた。特に昨年度は生産150万台に対し、販売実績は3台と低迷。長期にわたる減産効果も出なかったため、年内をもって完全に撤退することを決めた。 このような和式便器衰退の裏には洋式便器の技術革新があったことも事実だ。洋式便器がウォシュレットや温風乾燥、温熱便