ドイツの銃乱射事件と報道(1/3) 3月11日、ドイツ南西部の小さな町にある実技高等学校で、銃乱射による無差別殺人事件が起きた。ドイツでは学校を舞台にした銃乱射事件が2002年にも起きており、その記憶がまだ新しいだけに、多くのドイツ人にとってショックな事件であった。 2002年の銃乱射事件当時、私はドイツに住んでいた。車のハンドルを握りながらラジオで速報を聞き、大きな衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えている。 その後、たとえば大阪教育大付属池田小学校の事件(2001年6月8日)などと比較しながら、両国の事件報道のあり方とその相違について、何度か日本の記者たちから質問されたことがある。そして、今回もまた両国の犯罪報道の違いを実感させられた。 いま、事件報道はどうあるべきかについて、日本だけでなく各国でもいろいろと考えられている。そして、どの国も試行錯誤を繰り返していると言ってよい。