その、私の本の書評が載っているので買ってきた「週刊現代」に「リレー書評」で原武史が見開きで書いていた。 これを読んで、かねてから軽薄な男だと思っていた原武史が、むしろ前以上に軽薄になっているのを感じたのである。 天皇制反対の左翼なのかと思えば、保阪正康やら福田和也やらと対談して、天皇制存続を前提として話すし、ひと昔前なら「腰抜け」と左翼陣営から袋叩きにあっていたはずだ。 その書評は、「もしあなたが大学で思想史を学びたいなら、北大を勧める」(大意・以下同)と始まる。「北大はいま三十代の優秀な若い学者が集まり、刺激的な著作を次々と世に問うているからだ」。へえ、誰だろう。ここで取り上げられているのは、真壁仁と中島岳志の著書で、この二人は法学部准教授だ。ほかに誰がいるのかなあ。川島真が優秀なのは私も認めるが、東大へ行ったし、あとは著作を出しているといえば桑原朝子くらいだ。もしかして文学部とかもまと