クロマグロの群泳展示が再開された葛西臨海水族園(東京都江戸川区)で、魚が水槽にぶつかるのを防ぐ黄色いテープが全てはがされ、28日に公開された。6月下旬のマグロ投入から約2カ月。視界を妨げるものがなくなり、開園時からの名物が「完全復活」した。 同園では、昨年末から謎の大量死が続き、3月にはマグロ1匹に。来園者らから復活を望む声が寄せられ、6月21日にマグロ77匹を入れた。ただ、水槽のアクリル板を魚に気づかせるため、縦と横に30センチ間隔でテープを貼って一般公開。水槽に慣れ始めた7月以降、横方向のテープから徐々に外し、27日の閉園後、縦方向の8本をはがした。 投入したマグロは計10匹が死んだが、ほかは元気だという。衝突防止のテープは活魚船では一般的だが、水槽が見づらく、水族館では異例。同園の錦織一臣副園長は「これまでの声援に感謝している。見やすくなった水槽で迫力のあるマグロを見てほしい」と話し