「東大で教えた社会人学―人生の設計篇」は、購入前に立ち読みするべし。さもないと「常識」を買わされたと憤慨するかもしれない。 なぜなら、社会・会社での暗黙知をまとめてあるから。会社での泳法、所得控除、借金・ローンの方法など、フツーの人なら会社でイヤでも身につけていくものが、講義になっている不思議。確かに、学生時代から知っているのと知らないのとでは、大きな違いが生ずるかもしれない。例えば会社選び。就職ジャーナルや会社案内からでなく、四季報を読め!というアイディアは面白い。 しかし、端々にただよう典型的な東大臭のこうばしさにはいただけない。選民としての自尊心からなのか、ステレオタイプなラベルを張って「だから○○はダメなんだ」→「だからキミたち(選ばれし者)は○○するべきなんだ」と展開される。例えば「文系・理系」「特急・鈍行」ラベルが未だ現役なのには驚かされる。東大臭とは加齢臭なのかもしれない。
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