西丹沢一帯でブナの葉を食べるブナハバチの幼虫が大量発生し、山によっては8割近くのブナが食害に遭っていることが、県自然環境保全センター(厚木市)などの調査で分かった。大量発生は2007年以来で、当時より広範囲に被害が出ている。発生原因は不明で有効な対策もなく、同センターは「この状態が数年以上続くと、葉が生えなくなってしまう木が多数出てくる」と指摘している。 同センターによると、被害が深刻なのは、丹沢山以西の蛭ケ岳、檜洞丸(ひのきぼらまる)など、標高1450メートル以上の高地。被害が8割近いのは標高1601メートルの檜洞丸で、山頂付近は見渡す限りのブナの木が食害に遭い、ほぼすべての葉を食べ尽くされた木も見られる。峰沿いに被害が広がっているとみられ、前回大きな被害に見舞われた07年よりも西側に拡大しているという。 丹沢では多くのブナが立ち枯れており、これまでの調査で、ハチやシカによる食害、大