MouRa|東浩紀、桜坂洋|ギートステイト - 2045年の世界(1) 貧しい人々は、もし貧しいままでいいのだと思いさえすれば、ニューヨークでもロンドンでも東京でも、それなりに「豊か」な生活を送ることができる--少なくとも、そう思いこむことができる。むろん、そのすぐそばには、彼らよりもはるかに恵まれた人々が大量に生活しているのだが、国家の一体性が壊れているためにその姿はほとんど目に入ることがない。それが、2045年の世界である。 これはSFだけど、いい社会だなぁ。こんな社会が来たらマジでシビれる憧れるなぁ、と思った。 前にも書いたけど、劣等感というものは自分の眼に入る場所に、自分よりも恵まれた、優れた人間が居るというシチュエーションで始めて喚起されるものなので、「そのすぐそばには、彼らよりもはるかに恵まれた人々が大量に生活しているのだが、国家の一体性が壊れているためにその姿はほとんど目に入