兵庫県三木市の土木建築会社「神和商事」の資金を横領したとして、神戸地検特別刑事部が総額約1億円の着服を裏付けた元経理担当役員、北村緑被告(56)は、着服した金をブランド品の購入費や人気キャラクター「ミッキーマウス」をあしらった住宅の建築費に充てるなど、約15年間にわたり散財の限りを尽くしたとされる。時効分を含め実際の被害額は5億円に上る可能性もあり、同社の神行(かんぎょう)武彦社長(59)は「私が現場派なので経理に目が届かなかった。(北村被告を)信頼したのが間違いだった」と悔やむ。 【画像】北村容疑者が購入した“ミッキーハウス” 同社の調査によると、北村被告の不正が始まったのは入社2年後の平成13年ごろ。当初は私的な飲食費や日用品の購入費を会社の経費として精算する程度だった。ところが、会社の財布を一手に握る立場を悪用し、手口は徐々にエスカレート。会社の小切手に適当な金額を書き込み金融機関に