アインシュタインが 1905 年に書いた特殊相対論の論文の日本語訳(約 60 ページ)と、その解説(約 100 ページ)が文庫で読めるという珍しい企画の貴重な本です。 アインシュタインの書いた相対性理論の論文の題名は「運動する物体の電気力学」である.なぜ電気と相対論が関係しているのだろうか?相対性理論は,文字通り,電磁気学から生れたのである. 電磁気学の不思議 電磁気学の諸法則を 4 つの方程式系にまとめ上げた「マクスウェルの方程式」から話を始めよう.これをじっくり観察していると奇妙なことに気付いてくる. まず,このマクスウェルの方程式はどの慣性系で成り立つか,ということだ.この方程式を解けば電磁場が波を作ることが分かる.この波の速さはつまり光の速さのことなのだが,一体,光の何に対しての速さかということが問題なのである. 光を追いかけたらどうなるだろう?光に追いつくことは出来るだろうか?走
![相対性理論:相対論はなぜ生れたか?](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2cd606772989f3b7a3270dac02cb0e292123d988/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Feman-physics.net%2Fimages%2Fogp202011.png)