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ブックマーク / otium.hateblo.jp (2)

  • 被差別部落の青春 - 閑人手帖

    角岡伸彦(講談社文庫,2003年) 評価:☆☆☆☆ - 著者はフリーのジャーナリストで加古川の被差別部落出身. 関西の被差別部落出身者とその周辺の人間に丁寧に取材している.五章構成だが各章のテーマは異なり,一貫した構成にはなっていない.内容が特に興味深かったのは奈良県の被差別部落の戦後の変遷を幾人かの住民を軸にたどった第三章.1960年からの30年間にバラックの小屋が建ち並ぶスラムから同和対策事業によって市営住宅がたち住環境が劇的に改善される.住環境は改善された後,1980年代になってもその同和地区の教育環境が全般に極めて「後進的」で一般世間からは隔絶されたものであったことが,地区出身の保母や教員によって語られている.筆者自身が体験勤務した加古川の肉加工業のルポも,そこで働く人々の活動的な様がしっかりと取材されていて読み応えがあった. 全編を通して正義感をふりかざして社会の差別の現状を批

    被差別部落の青春 - 閑人手帖
    REV
    REV 2006/10/25
  • なぜ悪人を殺してはいけないのか:反時代的考察 - 閑人手帖

    小谷野敦(新曜社,2006年) 評価:☆☆☆☆ - 三部構成.第一部では「復讐」という観点から死刑制度の是非を考察する.復讐「論」というよりは,トピックに関して様々な観点から自由に述べたエッセイ.著者は死刑容認の立場で,死刑反対論者の欺瞞を指摘する.文学作品,映画,演劇などにおける「死刑」「復讐」譚への言及が興味深い.復讐文学と呼んでもいいような文学の系譜がイタリア文学にはあるようだが,日文芸の領域でも「復讐」「敵討ち」は大きなテーマであることがわかる.最後に付け足しのように「自動車廃止」を主張.復讐論の流れからはちょっと外れた感じ.ただし私的な自動車利用の制限については僕も賛成である.自動車事故によって恒常的に生み出される死亡者,けが人についてもっとまともな議論と対策はあってよい.というかなきゃおかしいような気がする.復讐論の付け足しみたいな感じではなくて,自動車社会論についてはまた別

    なぜ悪人を殺してはいけないのか:反時代的考察 - 閑人手帖
    REV
    REV 2006/10/17
    「最後に付け足しのように「自動車廃止」を主張.」
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