電車の中や駅で拾い集めたまんが雑誌を路上で売る、という商売は1986年くらいには大都市圏には存在した。(中略)読んだら捨てる、という人が多かったのだ。読んだら捨てる人がいるから商品の供給先には困らない。さらに、路上で売られているまんが雑誌を買う人たちも、必要なのはまんがの中身なのだから、誰かが捨てたまんが雑誌でもかまわない。どうせ、自分だって読み終われば捨てるのだ。 (中略) まんがを楽しんだ後、いらなくなった「本」は売ってしまう。差額が読者にとってはコンテンツ代ということになる。買う側も、本はどうせいらなくなるのだから「BOOK OFF」で買ってもいいのだ。読み終わったらまた売ればいい。つまり、必要なのはコンテンツだけという読者のニーズを「BOOK OFF」は掴んだわけである。 まんが喫茶にも同じことが言えるだろう。必要なのはまんがそのものであって、「本」というモノはいらないのだ、という