海草を食べるアカウミガメ。海底の堆積物が舞い上がることで、線虫、甲殻類、ヒドロ虫などの無数の小さなヒッチハイカーたちが甲羅に乗りこむことになる。(PHOTOGRAPH BY BRIAN SKERRY, NAT GEO IMAGE COLLECTION) アカウミガメ(Caretta caretta)は世界中の海を数千キロにわたって移動する。だが、一人で孤独な旅をするわけではない。ある研究から、アカウミガメの甲羅には驚くほど多様な小さな生きものたちが大勢乗っていることが明らかになった。(参考記事:「動物大図鑑 アカウミガメ」) 5月20日付けの学術誌「Diversity」に掲載された論文によると、アカウミガメは平均3万4000匹もの小型底生動物(メイオファウナ:体長0.032~1mmの水生底生生物)を背中に乗せているという。あるアカウミガメは、線虫、甲殻類の幼生、エビなど、約15万匹もの生物