友人の退職は、外資系企業なら珍しくない。特に総合職入社した女性は、アラサーになると「やっぱり違う」とキャリアを降りてゆく。10年前に総合職女性を採用した企業の半分で女性は1人も残っていない。 総合職へ腰掛のつもりで入る女性は少ないはず。それがなぜ「やっぱり違う」になってしまうのか。 「結婚でキャリアを諦めたくない」というのが友人の口癖だった。彼より早く帰りたいから、子供を世話したいからキャリアを妥協する。当時の私も「それって違うんじゃない?」と感じた。仕事ってもっとやりがいがあって、一生を費やして成果を残すものなんじゃない? たかが結婚や出産でドロップアウトして、夫の収入に依存して生きるなんてリスクが高すぎるんじゃない? しかし入社して数年目、私はあっさりと前言を撤回した。既婚マネージャーと未婚のマネージャーであまりにもある能力に落差があったからだ。既婚マネージャーは部下の良さを引き出し伸