「仲秋の名月」直前なのに、なかなか名月を欣賞できないスモッグ空の北京へ来ている。 北京時間の9月8日明け方、2020年オリンピックの開催地が発表される時間帯に合わせてスマートフォンの目覚まし時計をかけていたら、LINEの通知音で目が覚めた。見ると、送り主は安倍首相ではないか。自身のガッツポーズ写真と共に、歓喜のメッセージを伝えてきた。 〈 安倍晋三です。朝早くにすみません。ブエノスアイレスより速報です。つい先ほど、東京が2020年の五輪開催地に選ばれました!(親指を立てるマーク) 本当にうれしい。この心からの喜びを、皆さんとともに、分かち合いたいと思います。この勝利は、国民が一つになった結果。熱い思いが、世界に伝わったのだと思います。この勢いで、国民が一つになって、2020年東京オリンピックを必ずや成功させましょう! 〉 普段は散々、政権を批判しているくせに、異国の地に来ている身にとっては