E3目録−21世紀の目録に関する議論−1989年に全米図書館振興財団(CLR)は,図書館界で利用される各種の書誌サービスの改善計画(サービスの向上と費用の低減計画)を調査するために「書誌サービス研究委員会」 (BSSC)を設けた。この委員会の当初の任務は米国議会図書館(LC)の全国協同目録作成計画 (NCCP)の評価を行うことにあった。NCCPとは,MARC作成をLCの職員だけではなく,全国の図書館のカタロガーも協力して作成するシステムである(CA523,CA965参照)。このプロジェクトは,当時LCが国際図書館連盟(IFLA)に対して国際標準書誌記述(ISBD)の簡略化を提唱したように,MARC提供のタイムラグの解消とそのためのデータ簡略化がその根底にあった。しかし,オンライン利用者用閲覧目録 (OPAC)がインターネット等を通じて国内外に普及するようになり,状況は大きく変わりつつあるよ