廃炉が決まった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)の後継機について議論する経済産業省の作業部会に1日、フランス原子力庁(CEA)の担当者が出席し、日仏で共同研究を進める高速実証炉「ASTRID(アストリッド)」の計画を大幅に縮小する方針を明らかにした。もんじゅに一兆円超の予算を投じながら、成果が出なかった日本政府は、新たな高速炉開発の柱として、アストリッドを活用する方針だったが、規模縮小で日本の計画も見直しを迫られそうだ。(伊藤弘喜) 政府は高速炉の実現を核燃料を再利用する「核燃料サイクル」政策に不可欠と位置付けており同政策全体が揺らぐことになる。 高速炉は、通常の原発で使い終わった核燃料から取り出したプルトニウムを発電の燃料として再利用できる。このため、経産省は実現すれば、核のごみを減らせるほか、ウランの輸入も減らせるとしてきた。 日本は、使用済み核燃料を全て再処理する方針をとっており、すで