ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (11)

  • ベニガオザルで「死亡個体との交尾行動」を野生霊長類で初めて記録―霊長類の死生観の解明に迫る極めて貴重な観察事例―

    動物にとって、個体の「死」は避けることができない現象です。動物は、仲間の「死」に直面した時に、どう振る舞い、どのような影響を受け、それとどう向き合うのでしょうか。こうした動物の死生観を明らかにするのが死生学です。 この度、豊田有 野生動物研究センター特任研究員(兼:日学術振興会国際競争力強化研究員)、松田一希 同教授らの研究グループは、野生の霊長類としては初めてとなる死亡個体との交尾行動をタイ王国に生息するベニガオザルで観察しました。ベニガオザルは、名前のとおり赤い顔が特徴的な、体格の大きなオナガザル科マカク属の霊長類で、インド・中国・タイ・ベトナム・マレーシアなど、アジア地域に局所的に生息しています。近年は森林伐採や土地開拓によって数少ない生息域が消滅・分断化され、絶滅の危機に瀕しています。生息域が局所的な上、切り立った崖の多い岩山を好んで生息するために、種の科学的な調査は難しく、こ

    ベニガオザルで「死亡個体との交尾行動」を野生霊長類で初めて記録―霊長類の死生観の解明に迫る極めて貴重な観察事例―
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    ROYGB 2024/05/22
  • 一方向にのみ電気抵抗がゼロとなる超伝導ダイオード効果を発見 -エネルギー非散逸な電子回路の実現に向け期待-

    小野輝男 化学研究所教授、安藤冬希 同博士課程学生(研究当時)らの研究グループは、柳瀬陽一 理学研究科教授、荒川智紀 大阪大学助教らと共同で、非対称構造を有する超伝導人工格子において、一方向にのみ電気抵抗がゼロとなる超伝導ダイオード効果を初めて観測しました。 ダイオードとは、順方向に電流をよく流す一方で逆方向にはほとんど流さない特性を持つ素子であり、整流器・混合器・光検出器など数多くの電子部品に半導体ダイオードが利用されています。しかし、半導体の電気抵抗はゼロでない有限の値を持つため、各部品におけるエネルギー損失の問題が避けられません。そこで、半導体ではなく電気抵抗ゼロの超伝導体にダイオードの特性を付与すること、即ち超伝導ダイオードの実現が望まれていました。 研究では、ニオブ(Nb)層、バナジウム(V)層、タンタル(Ta)層から構成される非対称構造を有した超伝導人工格子において、臨界電流

    一方向にのみ電気抵抗がゼロとなる超伝導ダイオード効果を発見 -エネルギー非散逸な電子回路の実現に向け期待-
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    ROYGB 2020/08/22
    ジョセフソン素子が超伝導状態のトランジスタみたいなのじゃなかったっけと思ったけど、調べたらちょっと違った。
  • 教職員に対する懲戒処分について(2020年3月31日) — 京都大学

    学は、以下の事案について、学人事審査委員会の審議を踏まえて、国立大学法人京都大学時間雇用教職員就業規則に基づき、iPS細胞研究所非常勤職員に対して懲戒処分を行いました。 事案の概要は、以下のとおりです。 無断で教授のパソコンを操作し、教授個人宛の機密情報の記載されたメールを開封し閲覧した。 無断で教授の机から機密書類を持ち出し、スキャンしてデータを取得した上で、書類を返却した。 大学の物品であるオーブンレンジについて、購入後数カ月で不具合がないにもかかわらず、大学に無断でメーカーに処分を依頼し、処分した。 教授室に盗撮ビデオカメラを設置して盗撮した。盗撮に関しデータ消去を指示したが、盗撮のデータを削除せず、他の教職員もアクセス可能な共有フォルダに保存していた。 業務上の必要がないにもかかわらず、休日に大学のセキュリティエリアに侵入し、その際、許可なく大学生の子供も同エリアに立ち入らせ

    教職員に対する懲戒処分について(2020年3月31日) — 京都大学
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    ROYGB 2020/04/01
  • 性淘汰が生物多様性を維持することを解明 -身勝手な競争が集団サイズを安定化させる- — 京都大学

    小林和也 フィールド科学教育研究センター講師は、性淘汰のうち特に「性的嫌がらせ」(生まれてくる子供の数が減ってしまうかわりに競争相手よりも自分の子供の割合を高める性質)が、生物多様性を維持している可能性を理論的に示し、シミュレーションによってこの理論が上手く機能することを示しました。なお、研究における「性的嫌がらせ」とは、自然界の繁殖行動上の現象を示す生態学の用語であり、社会問題としての「性的嫌がらせ」(セクシュアル・ハラスメント、セクハラ)とは一切関係ありません。 研究成果は、2018年11月14日に英国の国際学術誌「Journal of Ecology」にオンライン掲載されました。 自然界には多種多様な生き物がいますが、それらの生き物の特徴的な色や形の多くは繁殖に関わる性質です。特に種類を見分けるのに役立つ性質、例えば植物の花の形や鳥の鳴き声は、まさに生物多様性の中心的存在です。そ

    性淘汰が生物多様性を維持することを解明 -身勝手な競争が集団サイズを安定化させる- — 京都大学
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    ROYGB 2018/11/15
    これはある場合には有利な形質が、別の時には不利になるということかな。でも他にも増えすぎると食べ物が不足するといった、増加を抑制する要因というのは考えられるような。
  • 生活環境に持ち出して使用できる残留放射能濃度を試算 -高レベル放射性廃棄物から取り出したパラジウムの再利用へ-

    高橋千太郎 名誉教授(複合原子力科学研究所特任教授)、高橋知之 複合原子力科学研究所准教授らのグループは、高レベル放射性廃棄物から取り出した貴金属のパラジウムに微量混入する可能性のある放射性パラジウムについて、放射線管理区域から持ち出して通常の生活環境で使用しても安全といえるクリアランスレベルを、世界で初めて試算しました。 研究成果は、2018年9月14日に、国際学術誌「Journal of Nuclear Science and Technology」のオンライン版に掲載されました。 高レベル放射性廃棄物は、原子力発電所で使用した核燃料を再処理する際に出てくる放射性廃棄物のうち特に放射能濃度の高い廃棄物です。核のゴミともいわれ適切な処理・処分が求められています。 今回の研究は、このような高レベル放射性廃棄物も、科学技術の力を結集すれば貴重な資源になるかもしれないという夢のある研究プログ

    生活環境に持ち出して使用できる残留放射能濃度を試算 -高レベル放射性廃棄物から取り出したパラジウムの再利用へ-
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    ROYGB 2018/10/16
    研究としてはいいけど、無理に使う必要もないような。でも放射性物質だと触媒性能がアップするみたいなのがあったりするあも。
  • 世界で初めて「性を失った」シロアリを発見 -シロアリの常識を覆すメスだけの社会- — 京都大学

    矢代敏久 農学研究科特定研究員(現・シドニー大学研究員)、松浦健二 同教授、小林和也 フィールド科学教育研究センター講師らの研究グループは、来はオスとメスが共同で社会生活を営んでいるシロアリにおいて、メスしか存在せず、単為生殖だけで繁殖しているシロアリを世界で初めて発見しました。 研究成果は、2018年9月25日に、英国の科学誌「BMC Biology」のオンライン版に掲載されました。 アリとシロアリの社会の違いは何かと聞かれた時に、まずお答えするポイントは、アリはメス社会、シロアリは両性社会を営んでいるということです。アリの社会は女王とメスのみのワーカーで構成されている(オスは交尾すると死んでしまう)のに対し、シロアリの社会には王と女王、そしてオスとメスのワーカーや兵アリがいます。 しかし、この大前提はもはや適当ではなくなりました。なぜなら、シロアリであるにもかかわらず、メスしかいな

    世界で初めて「性を失った」シロアリを発見 -シロアリの常識を覆すメスだけの社会- — 京都大学
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    ROYGB 2018/10/03
    ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか?
  • 1量子ビットしか使えない「弱い」量子コンピューターでも、古典コンピューターより「強い」ことを証明しました

    現在、世界中で多くの研究者が量子スプレマシーの実現にむけて研究を行っています。研究は、それらの理論的基盤を整備するものであり、今後の量子計算の理論的、実験的研究の発展に大きく寄与すると期待できます。また、量子スプレマシーの研究は、単に古典に対する優位性を示すだけでなく、有用な量子アルゴリズムの開発につながることも目指しています。one-clean qubitモデルを使った高速な量子アルゴリズムを開発するのは、今後の重要な課題です。 研究成果のポイント 実質的に1量子ビットしか使えない「弱い」量子コンピューターが、古典コンピューターよりも「強い」のかどうか不明であった。 そのような弱い量子コンピューターが、ある場面では古典コンピューターより高速であることを計算量理論的基盤に基づいて証明した。 現在、世界中で進んでいる量子スプレマシー研究の理論的基盤を整備する結果であり、当該分野の研究をさ

    1量子ビットしか使えない「弱い」量子コンピューターでも、古典コンピューターより「強い」ことを証明しました
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    ROYGB 2018/05/18
  • 見られていると絶縁体が安定化する -観測による量子多体状態の制御技術を確立-

    富田隆文 理学研究科博士課程学生、高橋義朗 同教授、段下一平 基礎物理学研究所助教らの研究グループは、レーザー光を組み合わせて作る光格子に極低温の原子気体(レーザー冷却、蒸発冷却などを施し、真空容器中の気体を絶対温度でナノケルビンの温度にまで液化・固化させることなく冷却させたもの)を導入し、周囲の環境との相互作用によるエネルギーや粒子の出入り(以下、散逸)が量子相転移(圧力や磁場などを変化させた際に量子力学的なゆらぎにより物質の状態が異なる状態へと変わること)に与える影響を観測することに、世界で初めて成功しました。 研究成果は、2017年12月23日午前4時に米国の科学誌「Science Advances」に掲載されました。 極低温原子気体を用いた量子シミュレーションは21世紀に始まった比較的新しい研究方法で、いまなお大きな発展の可能性を秘めています。今回の研究でシミュレートした開放量子

    見られていると絶縁体が安定化する -観測による量子多体状態の制御技術を確立-
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    ROYGB 2017/12/26
    “環境との相互作用によって原子が常に周囲から「見られている」ことが原因で起こる量子力学的な効果によるものです。”
  • 獲得形質は遺伝する? -親世代で受けた環境ストレスが子孫の生存力を高める-

    今回発見した現象は、環境変化を経験した個体が子孫に対して適応力を授けるという、種の生存戦略の一つである可能性が考えられます。また研究成果は、ブラックボックスが多かった「獲得形質の遺伝」現象のメカニズムについて、組織間コミュニケーションを介したエピジェネティック制御という新規の枠組みを提示するものであり、当該分野のさらなる発展に寄与することが期待されます。 概要 生物学では長らく、後天的に獲得した形質は遺伝しないと考えられていました。ところが近年になって、その通説を覆すような事象がいくつか報告されるようになりました。例えば、高カロリーにより肥満になった父ラットから生まれた娘ラットが、通常で育ったにもかかわらず糖尿病の症状を示すという報告が挙げられます。このように、親が生育した環境によって子供の表現型が変化を受ける可能性が示唆されているものの、それがどのようなメカニズムで生じるのかについ

    獲得形質は遺伝する? -親世代で受けた環境ストレスが子孫の生存力を高める-
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    ROYGB 2017/01/13
    親子だけでなくさらに先の代に引き継がれたりするのかなあ。
  • 一つの量子的なシャッターにより、二つのスリットを同時に閉じることに成功

    今回の成果は、量子物理学のより深い理解に役立つだけでなく、重ね合わせ状態で、重ね合わせ状態を制御することが可能なことを示すもので、将来の量子コンピュータの実現につながります。今後は、光量子回路による具体的な応用方法を示し、実現していく予定です。 概要 量子力学では、一つの粒子が複数の場所に同時に存在する量子重ね合わせ状態をとることができます。光の波の性質を確認した「ヤングの2重スリット実験」(二つのスリットを通した光がスクリーンに干渉縞を形成することを見る実験)を、光子を1個ずつ用いて行った場合も、実験を繰り返すと光子の検出位置の分布は干渉縞を形成します。これは1個の光子が重ね合わせ状態になり、同時に二つのスリットを通ったからだと考えられます。また、通常のシャッター1個で一方のスリットを遮断すると、この干渉が失われることもよく知られています。 2003年に米国とイスラエルの物理学者らは、た

    一つの量子的なシャッターにより、二つのスリットを同時に閉じることに成功
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    ROYGB 2016/10/20
  • 水からトリチウムを室温下で効率よく分離できる吸収剤の開発に成功 -原発汚染水処理、先端創薬合成、高信頼性細胞培養液への応用に期待-

    2011年の原発事故から4年が経ちますが、増え続ける放射性汚染水への対策は決して充分ではありません。特に、トリチウムの処理技術に関しては、今後数十年以上もかかるといわれる事故処理において、汚染水の継続的な発生が予想され、新規な技術開発が早急に望まれます。核融合炉の研究過程において、高度で多様なトリチウムの分離手法が存在します。それらの技術を活かすための前処理として、研究成果が役立つことを願ってやみません。 概要 環境中でトリチウム(T)は、水分子(H 2 O)の同位体異性体(isotopic isomer)として主に存在しています。特に、大量のH 2 Oの中に微量の同位体異性体が混入した場合、それらの水分子を分離することは極めて困難です。これは同位体異性体およびH 2 Oの水分子として性質が極めて類似していることに起因します。また、水に含まれるTの放射能濃度が1リットル当たり数百万ベクレ

    水からトリチウムを室温下で効率よく分離できる吸収剤の開発に成功 -原発汚染水処理、先端創薬合成、高信頼性細胞培養液への応用に期待-
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    ROYGB 2016/04/20
    2015年の発表。イオン化のしやすさに差があるということなのかな。
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