青森県黒石市の夏祭りの写真コンテストで、8月に自殺した青森市の中学2年、葛西りまさん(当時13)が写った作品が、最高賞の市長賞に内定しながら取り消された問題で、黒石市の高樋憲市長は20日、りまさんの父、剛さん(38)らに謝罪した。 高樋市長は一連の経緯を説明した上で、来月のイベントで写真を展示させてほしいと遺族に依頼。「いじめをなくす気持ちを多くの人に持ってもらえたら」と剛さんに快諾してもらったという。剛さんは面談後、「いじめをなくしたいという私たちの訴えを、市長は心からわかってくれたようだった。謝罪を素直に受け入れたい」と述べた。 高樋市長は19日の記者会見で、りまさんの名前や写真が報道で公表されたことなどを理由に、改めて遺族の了承を得た上で市長賞を贈る考えを示していた。撮影者が市長賞の受賞を辞退しているため、遺族提供という形で他の入賞作品とともに展示することになるという。