いやーひどいものを観た。土曜にNHK教育テレビで放送していた「シェイクスピア・ソナタ」。緒川たまきが出ていたので観たんだが、30年前の清水邦夫の戯曲だと言われても信じるね。最初は、いかにもな演劇のパロディかと思っていたら、本気だから驚いた。もう、平幹二朗の絶叫芝居のタチの悪い模倣もいいところで、楽屋ものの、三角関係の、遂に姿を現さない重要人物がいての、まるで演劇のガラクタ展覧会だ。まあ、幸四郎が好きで、芝居なんか碌に観たことない、というような人には面白かろうが、演劇史への冒涜だよこんなものは。こんな芝居が絶賛されていたら、演劇評論家は団結して抗議しなきゃいかん。岩松了は『テレビ・デイズ』の頃から、評価に値しないウェルメイド作家だったが、ここまで堕落するか。 - アマゾンのレビューといえば、玉石混淆で有名だが、中には、本についての情報が得られるものも多い。しかし、レビュアーの無教養ぶりが、本