「結局、私の人生にとって医局って何なのだろう。」これは、多くの医師が、キャリアのそこかしこで考えるテーマでしょう。 現在の臨床研修制度になって以降、医局の力は一昔前より随分と小さくなってきたと聞こえてきますが、医局体制は依然としてその体裁を堅持しています。教授という一人の人間を頂点に、ピラミッド形式で組織されている医局の中で、一介の医師はどう立ち回れば良いのでしょうか? 医局に属する医師は、自らのキャリアデザインの中で、「望む技術研修が積めない」「望む症例数を積めない」「雑務に追われ研究ができない」「望まない医療機関で働かなければならない」…などと、医局という大きな壁に何度もぶつかり、跳ね返されながら生きています。 しかしながら、大きなジャンピングボードにも成り得る「医局」には、それ相応の魅力もあるため、医局と決別する生き方を、そう簡単に選択できるものではありません。 もちろん、医局で苦労