みぞれの独白と自己嫌悪 アニメの第4話に全体的に足りないのは、各登場人物から放たれる「毒」と、それが自分や相手を容赦なく傷付けていく様だと思います。第4話にしてようやく明かされるみぞれ先輩の心の叫び。希美のことが大好き、自分には希美しかいない、自分が吹奏楽を続けているのは全て希美のため。希美にとって自分は、大勢いる友達の中の一人で、退部することすら教えてもらえない、取るに足らない軽い存在。そんな事実を思い知らされることがたまらなく辛い! みぞれが見せる希美への強い執着。ここまでは原作もアニメもほとんど同じなんですが、ここから原作では次のような台詞が続きます。 「気持ち悪い。こんなふうに友達に執着するなんて」 「そんなことないです」 久美子は静かに首を横に振った。それ以来、どうしていいかわからなかった。震えていたみぞれの声に、微かな嗚咽が混じる。途切れ途切れの言葉が、久美子の鼓膜を激しくぶつ