仕事柄、親から虐待を受けてきた人たちの話を、恐らく数百件以上聞いてきた。 対面の時もあれば、メールや電話の時もあったし、実際に当事者経由で親御さんと面談したことも何回もある。 虐待を受けた人たちの話を聞いていると、たいてい、こんな希望を持っていることが多い。 「親に、自分のやったことを理解させたい。その上で、謝罪させたい」 そうした話にじっくりと耳を傾けた上で、大抵の場合、僕はこう言う 「それは、諦めた方が良いと思います」 自分が加害者だという自覚がない虐待親たち子供の頃から何年も、何十年も凄惨な目に合わされ続けて、心も体もズタボロにされた虐待経験者のみなさんからすると信じられない話かもしれないが、たいていの虐待親というのは、「自分が悪いことをしたと思っていない」。 特に加害者が母親で、精神的虐待を繰り返していたケースにこのパターンは顕著だ。 彼・彼女らの脳内は 「自分は子供を愛してきた」