過去に書かれた僕の映画や小説の感想を読んでみると、僕が「物語」に求めているものが何なのわかってきた。僕が「物語」に託そうとしていることが少しづつ浮かび上がってきたともいえる。 託そうとしているものは「潤い」だ。 つまるところ、僕は自分自身の空洞を「物語」で埋めたがっている。ようするに、自分に持っていないものを虚構に委ねているように見えたのだ。現実の世界で体験することができないモノ。それがなんであれ、伽藍洞な自分を埋めたがっている、隠したがっている。自分が「空虚」なんだと自分で理解してしまわないように。空虚な自分に卑屈になってしまわないように。 物語の世界はどんな人間でも逃げこむことができる素晴らしい世界だ。現実と虚構の狭間に広がる無限の世界。それは今もなお、僕を現実に繋ぎとめてくれている。 だが物語を求め続けても僕は決して潤うことはない。潤すことができようともそれは一時的なものであって、し
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