2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/07/12(日) 19:23:29.40 :2xJ+7fel0 ――小さい頃から同じ夢を何度も見ている。 それは前を歩く誰かを追いかける夢 知らない背中を追いかける夢 その夢は私と誰かの二人きり。 誰かの前にだけ光があって。 それ以外は全部真っ暗な世界。 誰かはその光に向かって歩き。 私は誰かを走って追いかけている。 手を伸ばして、その腕をつかもうと。 つかず離れずの距離を歩く誰かに追いつこうと。 そして、その隣を歩こうと。 必死に手を伸ばして走る夢を見ている―― 最初にあの人にあったのは読者モデルをしていたとき。 たまたま一緒に撮影をすることになったアイドルの担当プロデューサーとして出会った。 誰かと付き合ったこともなければ、そもそも誰かを好きになったこともない私だったけど。 あの人を一目見ただけで胸がとくんと跳ねて。
