東浩紀氏は日本の社会が直面する問題において、もっとも深刻なものは社会の保守化でも排外主義化でもなく、どんどんひどくなる「忘れっぽさ」であると指摘する (※写真はイメージ)この記事の写真をすべて見る 批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。 * * * 新しく本コラムを担当することになった。まずは短く自己紹介させていただきたい。 ぼくはかつて大学で哲学を研究していた。いまは在野の批評家で、大衆文化論や情報社会論の著作がある。小説も書いたことがある。6年まえに出版社を起業し、「ゲンロン」という批評誌を刊行している。リベラルを自認するが、保守と見なされることが多い。現政権には批判的。しかしデモは参加しないし、信じない。 最後の一文の説明から始めたい。ぼくがいまもっとも深刻だと感じているのは、じつは社会の保守化でも排外
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