著: 井家竜馬 人々を閉じ込めるための密室をつくる仕事をしている。 閉じ込められた人たちは制限時間内にあらゆる謎を解き明かし、自力で脱出しなければならない。脱出できないとどうなるか。 爆発したり魔王に世界を破滅されたり爆発したり時空の狭間に追いやられたり爆発したり。手っ取り早く制限時間内に危機的な状況をつくれるので、爆発に頼る頻度が高いのはたまにキズだが、だいたいはただでは帰れない、帰さない。 とにかくそんな、人々を閉じ込めるための部屋を日々つくっているのだ。 そのため不動産屋さんには大変お世話になっていて、北海道から沖縄までさまざまな街のさまざまな物件の内見に行っている。人を閉じ込める部屋を探してますというのは当然、なかなか理解してもらえないものだが、趣旨を理解してくれる不動産屋さんやオーナーに出会えたときは、これこそまさに人を閉じ込めるに適した物件!というシロモノに出会えて興奮する。