加藤哲郎(一橋大学・政治学) 1 「国家論ルネサンス」の回顧 久しく遠ざかっていた国家論の世界に、再び取り組まざるをえなくなった。もともと私の政治学の最初の著作は『国家論のルネサンス』(青木書店、1986)であった。その後も『社会と国家』(岩波書店、1992)、『国民国家のエルゴロジー』(平凡社、1994、『国境を越えるユートピア』と改題・改編して平凡社ライブラリー、2002)のほか、『アエラムック 政治学がわかる』(朝日新聞社)の初学者用「国家論」を旧版(1996)、新版(2003)と書いているから、国家論を忘れたわけではない。事辞典類を含めれば幾度も書き連ねている。しかし、1989年東欧革命・冷戦崩壊、91年ソ連崩壊あたりを境に、「国家とは何か」を真剣に考える機会は少なくなった。 ひとつは、その頃から理論としてのマルクス主義国家論に限界を感じ、むしろ第一次史資
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 【特別寄稿】 ジョン・グレイ[ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)教授] 2007年の世界情勢はどうなるのか。確実に言えるのは、イラク戦争以降続いてきた趨勢がこのまま続くということである。 つまり、米国のさらなる国際的な威信低下は避けられない。対外経済不均衡の拡大、国際指導力の低下により弱体化するドルはその象徴だ。他方、世界を見渡せば、ロシアのエネルギー超大国としての存在感が増す。強権的なプーチン政権への西側からの不信の目が強まるとしても、その傾向は続く。 中国の存在感も増大を続けるだろう。表面上は平和的な国際環境での国力増強という基本政策を続けるのは間違いないが、それは一方で、軍事力を増強しながらである。 こうした状況を前提にし
最近話題になっている某食品メーカーでの期限切れ原料問題。しばしば日本版SoX法でいうところの内部統制との関係で論じられることも少なくないようだ。「日本版SoX法対応だけでは防げない」などといった論調も見られるが、この両者は明らかに密接な関係がある。 簡単に説明すると、原材料の評価を適切に行うためには、使用期限の管理さらにいえば在庫管理が適切に行われていることが不可欠であり、財務報告に係る内部統制は、このようなビジネスリスクマネジメントの一環としての使用期限の管理という統制手続に依拠しているのである。 つまり、使用期限の切れたものは価値がないわけで、当然ゼロ評価されなければならない。また、使用期限が切れていなくても、使用期限内に使用見込みがなければ、通常品と同様の評価はできないのである。 このことから、定期的な棚卸、内部監査、そして会計士による財務諸表監査においても、現物の使用期限のチェック
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