2012年1月27日 金融市場局 平木一浩*、福永一郎 現在、横浜支店 全文 [PDF 388KB] 要旨 米国株価のボラティリティ(変動性)を示す指標であるVIXは、米国のみならずグローバルに活動する投資家の不安心理を表す指標としても注目度が高く、別名「恐怖指数」とも呼ばれている。本稿では、VIXと同様のボラティリティ指標を米国・日本・ドイツの債券市場や為替市場についても算出し、VIXが上昇した局面において、それらの市場参加者の間で不安心理がどのように広まっていたかを確認した。その結果、各市場のボラティリティ指標はVIXと概ね連動していたが、2011年8月以降のVIX上昇局面においては、リーマン・ショックやギリシャ危機といった過去のVIX上昇局面とは異なり、日米の国債市場やドル/円相場のボラティリティ指標は比較的安定しており、一方でドイツ国債やユーロ/ドル相場のボラティリティ指標は著しく