門倉貴史のBRICs経済研究所 日米経済やBRICs経済、VISTA経済、MEDUSA経済、地下経済についてのタイムリーな分析レポートの提供。 最近、いわゆる「デカップリング論」が成り立たないと主張するエコノミストが増えているが、その多くは「デカップリング論」の本来の意味を取り違えた議論になっている。 本来、デカップリングは過去と比べて新興国経済と米国経済の連動性が弱まっているという意味であるのに、デカップリングを否定するエコノミストは、なぜか、現在の時点で米国との経済関係があるから、新興国も米国経済減速の影響を免れないと主張しているのだ。あらゆる国は、多かれ少なかれ米国との経済的なつがなりをもっているのだから、そんなことはあえて声を大にして主張するようなことではなく、誰でも分かる当たり前の話である。 そうではなくて、デカップリング論は、新興国が(貿易関係の多極化などによって)過去に比べて