日射に含まれる熱線(赤外線)エネルギーの50%以上を反射させるので冷房負荷軽減に有効。 可視光透過率が80%以上で採光や眺望を妨げず窓ガラスとして利用可能。 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)エレクトロニクス研究部門【研究部門長 和田 敏美】機能性酸化物グループ【研究グループ長 阪東 寛】 外岡 和彦 主任研究員、菊地 直人 研究員は、可視光を透過させ熱線(赤外線)を反射する日射熱反射ガラスを開発した(図1)。 このガラスは、日射による採光を確保しつつ熱作用の強い近赤外線を効果的に反射できるので、ビル、家屋、車両などの窓ガラスとして利用することにより省エネに寄与することが期待される(図2)。 スパッタリング法を用いてガラス基板上に酸化チタンと酸化ケイ素を主原料とする積層構造を形成し、各層の厚さをナノメートル・オーダーに制御することにより波長選択性