「それはあなたが思い出したくないほどの嫌な思い出だからですね」 と、カウンセラーは無表情で言った。 カウンセリングをする際、過去を話すよう誘導されるのは定石ではないかと思う。 それに対して当時の私は「覚えてない」を繰り返した。 まだそんなに何十年も生きていないのに、さほど長くないであろう過去をかたくなに「覚えていない」と執拗に言い続けた。 嘘ではなかった。 本当に思い出せなかったのだ。 カウンセラーはそれは心の防御機能だと言った。 最近、はてなでスクールカーストの記事が出て、スクールカーストが存在したであろう自分の学生時代を思い出そうとして、やはりよく思い出せなかった。 思い出したくないほどの嫌な思い出だからなのだろうか? 追記: Masao_hate氏のブクマに応えます。 失礼、言葉足らずでした。 記事を若干書きなおしました。 スクールカーストの言葉が出たのはMasao_hate氏の記事