初日。発熱でダウンした牛島君の代理で部長の出張に同行することになった。前日。受話器から響く牛島君の声は、40℃オーバーの発熱で喉と舌の調子が狂っているたのだろう、前立腺の調子がよろしくないわりに、思いのほか明るかった。前立腺の調子が悪いのは僕であった。はは。業務引継ぎを終えると、牛島君は「ごめ〜わくをお掛けしますがよろしくお願いしま〜す」極めて重厚な口調。怒りで爆発しそうになるのを歯をくいしばって堪え、心と体を切り離し「お・大・事・に」と発声すると彼は「ありがとうございます。なんとか大丈夫です。今、彼女が来てくれ…」ガチャ、僕は電話を切った。戦争がなくならない理由を僕は知っている。号泣する準備もできている。 現地の新幹線ターミナル駅で待ち合わせ。だったが、デジタルカメラのフィルムを買う、という理由で部長二時間遅刻。飲み食いせず、一心不乱に飛んできたが電車の乗り継ぎがうまくいかなかった…、そ