「官邸主導」、「政高党低」ーーーこれらは、第2次安倍政権発足以降の政治状況を表す言葉として、たびたび使われてきました。政府・与党内での意思決定を首相官邸がリードする状況が5年余り続き、自民党内からは、「このままでは自民党は必要ない」という声まであがっています。政府と与党の理想的な関係は?また、ことし秋の自民党総裁選挙に向けて、状況が変化する可能性はあるのか探ります。(政治部記者 根本幸太郎 川田浩気) 「このままでは自民党は必要ないですよ。おかしい」 衆議院選挙での自民党圧勝の余韻が残る去年11月、小泉進次郎筆頭副幹事長から、その発言は突然、飛び出しました。 小泉氏は、安倍総理大臣が、衆議院選挙の公約で掲げた幼児教育の無償化に充てる財源の一部を経済界に負担するよう要請したことに対し、党内で議論がないまま政府が方針を決めたと、強い不快感を示したのです。 党内では、衆議院の解散にあたって、「消