韓国のラップ歌手PSY(サイ)が制作し、2億8000万回という再生回数を記録したビデオ「江南(カンナム)スタイル」の驚異的な成功は、韓国の高まる富を示す風変わりな(そして、かなりキャッチーな)兆候だ。 このダンスビデオは、あまりに目覚ましいために「漢江の奇跡」として知られる経済変革により可能になった、美容整形で増強された成金のライフスタイルをやんわりとからかっている。 ところが今、興味深いことが起きている。韓国が国際舞台で文化的、経済的、外交的に自信を深めている時に、国内ではちょっとした実存的な危機が起きているのだ。自殺は劇的に増加しており、出生率は危険なほど低く、有権者は、伝統的な大統領候補を見限って、まだ実力が試されていないIT起業家を支持するという考えを弄んでいる。 豊かになり、世界的に影響力が増す韓国がなぜ神経衰弱に? 国家的な神経衰弱にかかるにしては、おかしなタイミングに思える。