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政治的指導者なら誰もが、自身亡き後を憂うものだ。半世紀以上にわたり、シンガポールを直接的・間接的に支配したリー・クアンユーは、91歳で死去するまでずっと権力の座を守り続けた。 彼の指導の下でシンガポールが成し遂げた並外れた成功に鑑(かんが)みれば当然かもしれないが、彼が自身亡き後について心配していたことを記録した回顧録がいくつか残されている。彼を好むと好まざるとにかかわらず(多くの人は好まなかったが)、この都市国家の驚異の繁栄と安定を否定することはできない。 過去の功績は明らかだが それでも「内閣顧問」と自称するリーの回顧録の数々を見ると、彼が何をいちばん心配していたかのヒントが得られる。過去において彼の功績は明らかだが未来はどうだろうか。 誰がシンガポールの次世代の指導者になるか決める点において、リーが過去に行った厳しい規制は状況を厄介なものにしてしまうかもしれない。 リーの後継者は明ら
都市国家シンガポールで、地下空間の活用について議論が高まっている。国土の狭いシンガポールで、現在540万の人口が30年には690万に膨れ上がる可能性があるからだ。 「690万人だろうと何百万人だろうと、この国にはいつもスペースの問題がついて回る」と、南洋理工大学の地下空間の専門家チャオ・ツィーイエは言う。「地下空間の活用はシンガポールにとって大きな選択肢だ」 地下活用の議論が始まったのは4年ほど前だが、メディアが大きく取り上げるようになったのはごく最近だ。この壮大な構想を唱えているコー国家開発相は、地下空間が活用されているカナダや日本の例をよく持ち出している。 だがシンガポールの地下には、既に全長約12キロの高速道路と80キロの鉄道路線が走っている。そこへ、ショッピングモールや広場、歩道、自転車専用道路までが加わる。約40年分のゴミを収容できる処理場や原油の貯蔵施設まで建設する計画もある。
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