女性被害者への支援が一定程度進んできたドメスティックバイオレンス(DV)は近年、男性による被害相談が急増している。窓口の対応時間が短い上、相談員の理解が足りず適切な対応を受けられない例も。専門家は「相談者数は氷山の一角だ」と警鐘を鳴らす。 ◇ DVやストーカー問題に取り組むNPO法人「女性・人権支援センター ステップ」(横浜市)は数年前に男性被害者からの相談が相次いだことから、2022年に男性専用の被害者支援プログラムを設置した。栗原加代美理事長(77)は「たたかれたり、物を投げられたり、罵倒されたり、女性同様の被害に遭っている」と明かす。 京都橘大の濱田智崇准教授(50)は、約30年前から男性のための悩み相談を受け付けている。稼ぎが少ないことや家事ができないことを妻に責められるケースが多く、男性自身も負い目を感じて精神的支配を受けてしまうという。 DV被害を受けた男性からの相談件数の推移
![〝男性DV被害者〟が急増 行政の無理解でさらなる苦痛 加害者と決めつけ相談員が怒鳴ることも…相談者は「氷山の一角」(1/2ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fb56e4b5d69a1b366931feb243170c7de9d1b05c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2F_GoasHTA4y3cXvFhPtOHl8ZOMU4%3D%2F1200x630%2Ffilters%3Afocal%28431x295%3A441x305%29%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2F33GMLSQD4NJQ7H5P4XU7342ZHA.jpg)