富山市中心部で23日、36年ぶりとなる路面電車の環状線が開業した。 この日は新型車両「セントラム」の記念撮影会と無料体験乗車会が開かれ、国内外から大勢の鉄道ファンが詰めかけた。 北陸の冬には貴重な好天に恵まれた同日午後、市中心部の大手モール沿いに黒、銀、白の3台のセントラムが一列に並んだ。セントラムを見るためドイツ・ゲッティンゲンから駆けつけたという大学講師ディルク・コシェバさん(38)は「ドイツにも路面電車があり、親しみを感じる。日本は車社会で市電が少ないが、富山で環状線ができたのは意義深い」と、妻の吉田広美さん(41)とともにカメラを向けた。新潟県柏崎市の私立高1年山崎雅弘さん(16)は「色もデザインも素晴らしい。富山の街に溶け込んでいる」と目を輝かせた。