東日本大震災で津波をかぶった車両の部品を目当てに、被災地に入り込む中東系外国人が目立っている。日本車の部品は中東で高値で取引されるため、日本国内の業者などが受け入れ先になり、商用資格で入国しているとみられる。商用資格で解体作業を行っても資格外活動に問えない実態を逆手にとって、出入国を繰り返しているケースも確認された。被災車両の解体は所有者の特定が進まずに滞っており、捜査当局は宝の山に群がる外国人に警戒を強めている。(中村翔樹) 「転売目的だった」 8月、無許可で被災車両を解体したとして宮城県警に逮捕された3人の男は、調べに対してそう供述した。3人はアフガニスタン国籍とシリア国籍。1人は三重県内で中古車販売業を経営する社長で、2人はその従業員。1台を数千円で買い取り、解体後、数十万円で販売していたという。 逮捕容疑は6月中旬から8月上旬にかけて、石巻市などで被災した大型保冷車やトラックなど車