2013年夏に1号機打ち上げを予定している新型ロケット「イプシロン」のエンジン試験が30日、能代市浅内の宇宙航空研究開発機構(JAXA)能代ロケット実験場であった。午前10時半、カウントダウンを合図に点火されると、ノズルから炎とガスが約30秒間にわたって噴き出し、白い煙が約100メートル先までたちこめた。 イプシロンは、小惑星の微粒子を持ち帰った探査機「はやぶさ」を打ち上げたM5の後継ロケット。発射機会を増やすため、開発費を抑えた小型の機体を目指している。そのためイプシロンの上段エンジンは基本的にM5と同じエンジンを流用する。しかし、メーカーの撤退などで材料の一部は変更せざるを得ず、その影響を調べるのが試験の目的だった。 終了後、実験主任を務めたJAXA宇宙科学研究所の徳留真一郎准教授(46)は「正常にデータを取得でき、結果は良好だった。今後、正確な測定をしてイプシロンのエンジンの設計