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ブックマーク / shinka3.exblog.jp (15)

  • 北大教授のセクハラ処分 | 5号館を出て

    今朝、読売新聞のサイトで第一報「北大教授にセクハラ諭旨解雇処分通知、人は否定」を見て、びっくりしました。一方で、2週間ほど前に近いうちに理学部に関係のある重要人物が新聞に載るようなことになるという話を聞いていましたので、これがそれかと妙に納得したのも事実でした。 渦中の教授は理学部生物学科(動物学)で、私の後輩だった男です。彼は学生の頃から、神経生物学に強い興味と特異な才能を示していたことが、記憶に残っています。私がまだ助手になり立てで動物発生学の実習を教えた時に、彼は動物の発生における細胞相互作用を神経ネットワークとのアナロジーで議論した「レポート」を出してきて、こんなすごい学生もいるのかと衝撃を受けたものです。 やはり彼は人間の脳に興味があったようで、京大の霊長研の大学院にあっさりとはいり、大学院を出るか出ないかという若さで「知性の脳構造と進化」という意欲的なを出して、脳科学者のス

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  • 大阪大学の論文ねつ造事件処分 (追記3あり) | 5号館を出て

    【ここから2月19日分】 柳田さんの結論としての第4弾「現場ではこれから真の対応がはじまる」が書かれました。 【ここから2月18日分】 柳田さんの第3弾「長期化、泥沼化を避けるべき」が書かれましたが、ここまで書かれても日の科学関係者は、反応しないのではないかという不安を感じております。お前はもうすでに死んでいる、ということなのでしょうか。 トラックバックをいただいた三余亭さんのところに、今回のねつ造事件に関する、冷静な分析の論説があります。他ではあまり詳細に触れられていない共著者とグラントに関する記述は、一読の価値があります。 柳田さんのところに、トラックバックされている、「捏造に「成功」した研究者の能力」では、科学分野全体に疑問を投げかけた興味深い議論になっています。 それよりも理解に苦しんだのが、それらの有名雑誌にこんなにも多く (韓国、阪大、東大あわせて10くらい怪しいものがある

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  • 立体嗅 | 5号館を出て

    我々は目を二つ持っているので、立体視ができます。同じように耳も二つあるので瞬間的に音源の位置を知ることができます。これは立体聴とでも言うのでしょうか。 同じように鼻の穴が二つあるので、一瞬匂いを嗅いだだけでその位置を知ることができるでしょうか。少なくとも自分の経験から考えると、匂いの元を知るというのはかなりクンクンと嗅ぎ回らないと無理だと思っていました。 嗅覚がヒトの数千倍から数万倍と言われるイヌでさえ、匂いをの元を探す時にはクンクンとあちこち嗅ぎ回っている映像などを良く見ますので、一嗅ぎで匂いの元の方向を知ることなどはやはり難しいのだと(なんとなく)思っていました。 ところが、そうした「常識」を覆す論文が出ました。 Science 3 February 2006: Vol. 311. no. 5761, pp. 666 - 670 Rats Smell in Stereo (ラットは立体

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  • 大学の腐敗 (追記あり) | 5号館を出て

    tsurezure-diaryさんのところで知ったのですが、日の論文ねつ造疑惑の中心人物のひとりである東京大学の多比良教授に2000年度から2005年度の間に国から支給された研究費の総額が約14億4千万円になっているそうです(たとえば中日新聞)。 中日新聞によると、研究費は経済産業省、NEDO,文科省などから出ていますが、同じ人に重複して研究費が投下される現状はなんとかならないものかと思います。 経産省関連では〇三-〇五年度に、教授がジーンファンクション研究センター長を兼任する産総研がセンターへの研究費として九億千四百万円、NEDOはプロジェクト予算として四億二千二百万円。文科省は二〇〇〇-〇五年度に、三件の研究課題に科学研究費補助金で計一億千八十八万円。いずれも多比良教授を研究代表者として支給、合計額は十四億四千六百八十八万円に上る。 教授に論文データねつ造の責任をなすりつけられている

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  • 早すぎる対応も胡散(うさん)臭い | 5号館を出て

    ウソと疑惑が飛び交っているこの国では、まともな対応だったとしても胡散臭く感じられるようになってしまったのかもしれません。 輸入を再開したばかりの米国産牛肉に、日米合意の上除去が義務づけられていた背骨(BSEの原因とされるプリオンが骨の中の脊髄に蓄積)が混入しているのが発見されたことで、政府は発見から数時間後に米国産牛肉の輸入を全面的に禁止することを決めました。昨日の午後、数時間で起こったことです。 私も基的にはこの判断を支持したいと思うのですが、あれほどまでに無理をして輸入を再開した経緯があったにもかかわらず、あまりにもあっけないほどの素早い禁止措置になんとなく釈然としないものを感じました。 例えば、日米政府はアメリカの牛肉処理過程を知っていて、アメリカで売られているものと同じものが日に送られてくるということも知っていながら、日に送る肉は特別に注意されているものだということにして輸入

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  • 道新が記者を守れば、道民が道新を守ります | 5号館を出て

    今朝の朝日新聞を読んでちょっとドキッとしてしまいました。 北海道新聞がおわび 「道警の泳がせ捜査失敗」記事 実は数日前から、さらに遡れば去年の暮れからいろいろな噂が流れていたからです。おそらく最初の暴露記事が12月7日のこれだと思います。 道警が、裏金問題報道を逆恨みし、北海道新聞社長逮捕を臭わせ恫喝!? 道新が道警に脅されて、道警裏金追求問題で記事のねつ造があったことにされるかもしれないという危惧を持っていたようです。しかし、その後に続編が出た以下の続編によると、道新幹部に腐敗はあるものの、道警追求の記者達を陥れるようなことはできなさそうだという雰囲気のことが書かれています。 道警による北海道新聞社長逮捕説のその後 これによると、「裏金報道に関わった記者の受賞返還、さらには左遷といった事態、一方、道警側では、気で社長等を特別背任容疑で捜査(そうしろといっている幹部は実際に存在する模様)

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  • ヒト・クローンES細胞スキャンダル | 5号館を出て

    世界初のヒト・クローン胚由来のES細胞は取り返しのつかないスキャンダルになってしまいました。 さきほどの7時のNHKニュースで報道された記者会見の中で、渦中の人であるファン・ウソク教授はScienceの論文データがねつ造されたものであることを認め、論文は取り下げると言いながらも、ヒト・クローン胚からのES細胞は確かにできたと言い張っていました。一方、同じニュースの中でファン教授の共同研究者は涙ながらに、今まで発表した研究成果のすべては否定されるべきものであるというようなことを言っていたと思います。 先月から、アメリカ人の共同研究者がデータのねつ造や、卵の入手過程において倫理的に許されない方法が取られていたと暴いたことなどが問題になっていましたが、世界的科学論文雑誌Scienceに載った論文の内容の真偽についてははっきりしていませんでした。 しかし、ここ1週間くらいのうちに、Science論

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  • 学校の外で勉強しない高校生 | 5号館を出て

    一昨日「科学者になることを勧めないアンケート?」というエントリーを書いて、いろいろなコメントを頂きました。その中でヤマグさんが書かれた「1次ソースを見つけようとしたのですが、見つかりませんでした」というコメントが気になっていたのですが、やはり見つけることはできませんでした。 それとはまったく関係なく、私が毎日読んでいるお気に入りのブログのひとつに「世に倦む日日」というものがあります。独特の文体を持ったとても味のあるブログなのですが、内容の情報量は「よくもここまで」と思うくらい知識がつまっていて、読むたびに感心させられております。(実を言うと、理解できないくらい難しいことが書いてあることも多く、私の知識の無さを思い知らされるブログでもあります。) その世に倦む日日、日のエントリーは『文藝春秋新年号の中吊広告から - 日人の知性劣化と「呪術の園」』です。 内容は読んでいただけると良いのです

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  • 科学者になることを勧めないアンケート? | 5号館を出て

    アマチュアサイエンティストさんが、バッサリとぶった切っておられます。エントリーは「子供の選択肢として科学者」です。 アンケートとか統計というものはtabula rasa(白紙状態)で行うなんてあり得ない。なんらかの意図に基づいて、所望の結果を得られるように行うのである。 いやはや、まったくその通りだと思います。毎月のように行われる、小泉内閣の支持率とか政党支持率とかのアンケートが報道されるたびにそのように感じておりました。 「で、最近一部で話題になっているこの調査、一体なんのためであろうか」とおっしゃっているのは、朝日の記事「理科大好きでも科学者イヤ 中3男子56%・女子81%」です。 2003年に日の中学3年生560人に聞いたアンケートの結果で、およそ3分の2の生徒が理科が好きと答えて、そのうちの半分は他の教科より好きだと回答しています。さらに、他の教科より理科が好きだと答えた生徒のう

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  • 5号館のつぶやき - 日本人労働者の品質

    耐震構造データ偽造事件とか、みずほ証券のジェイコム株式1円販売事件とかを見るにつけても、日人労働者の品質低下を感じます。 前に、日公務員が優秀だったというエントリーを立てたことがありますけれども、実は公務員に限らず、日の労働者というものが優秀だった時代があったのだと思います。 その頃、日の労働者とアメリカの労働者を比較して、アメリカの労働者というものはレベルは低いのだけれども、その低劣な労働力を活用するために、これさえ読めば「サルでもできる」というマニュアルの充実があることが強調されていたようでした。 その後、コンピューターとともにアメリカ文化のシンボルともいうべきマニュアルもドーっと入ってきました。 たった数枚のフロッピーディスクに入っているコンピューターのソフトウェアを、十数万円から数十万円で売るのですから、大きな箱に入れるだけではなく大量のマニュアルを付けるとなんとなく有り

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  • 今の日本国民に臓器移植はなじまないのではないか | 5号館を出て

    1997年に臓器移植法が施行されてから8年経ちます。 毎日新聞によると、26日、近畿地方の病院に窒息のため入院していた成人男性が、同日午前1時半過ぎに、臓器移植法に基づき脳死と判定されたとのことです。 今年になって脳死と判定された例がこれで9人目だそうで、驚いたことにこんなに少ない数でも今までの年間最多なのだということです。国内での脳死判定としてはこれが41例目で、臓器提供が実現すれば40例目になるとのことです。この記事を読むと、脳死になるとほぼすべてのケースで臓器提供がなされるようにも読めますが、臓器提供の意志がなければ脳死の判定をしないということなのではないかと思います。 私は来年早々出版される予定のあるに「これからは脳死者の数は減ることはあっても増えることはないだろう」と書きましたところ、査読をしてくださったある方が「脳死者は今後増えるのではないか」とのコメントをくださいました。医

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  • スローなブログにしてくれ

    昔「スローなブギにしてくれ」という小説があって、映画にもなり主題歌もヒットしたことがありました。私は小説も読んでいませんし、映画も見ていませんが、南佳孝の歌った主題歌「スローなブギにしてくれ」は結構気に入っていました。 ちょっと前まで、スローライフとかスローフードという言葉もはやり、現代の人々はいつもスローにあこがれていることがわかります。 オルターナティブなジャーナリズムや批評・論評活動を指向している人が多いブログの世界にはもちろんスローなライフスタイルを是とする人が多いに違いないと、私はなんとなく思いこんでいました。 今年の夏頃に書店で「スローブログ宣言!」というを見つけた時にも、スローとブログはなじみの良い言葉なのだと直感的に感じた記憶があります。(ちなみに、このは日におけるブログ創世記を記録した貴重な文献だと思います。) そんな中、「踊る新聞屋-。」さんがRSSを駆使して超高

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    Skaarj
    Skaarj 2005/11/24
  • わかりやすさの強要 | 5号館を出て

    RSSリーダーのキーワード検索でとても有意義なエントリーにたどり着けました。 キーワードは「サイエンスコミュニケーション」です。なんだかgentlemanつながりのようで不思議な気もするのですが「千人印の歩行器(walking gentleman)」さんのところのエントリー「文明の背後に野蛮が潜んでいる」です。 このエントリー自体は例のタリウム殺人未遂事件を扱ったものなのですが、その中に引用されている武田徹さんというかたのオンライン日記「逃げられない  投稿者: 武田徹  投稿日:11月 1日(火)08時06分45秒」の中に、キーワードを含む文章が出てきます。 今まであまり出会ったことのない厳しい意見ですが、非常に重要なポイントを指摘していますので、孫引きになりますが転載させていただきます。 安心が強要されているのと同じく、わかりやすさも強要されている感じがする。わかりやすさが単純さだとす

    わかりやすさの強要 | 5号館を出て
  • がんばる雪印 | 5号館を出て

    「科学・技術と人間の倫理」という、全学教育科目があります。10月12日のエントリーで少し解説されていますが、今日はその講義の5回目で今までケーススタディをやってきた「雪印乳業低脂肪乳中毒事件」の最後の仕上げとして、なんと雪印乳業のコンプライアンス部の部長さんをお呼びして、「新生・雪印乳業の取組 ~コンプライアンス経営の確立を目指して~」という講演をしてもらうとともに質疑応答をするという、素晴らしい企画がありました。 学生達は、自分たちで調べて過去の情報はいろいろと探し出せたものの、今の雪印がどうなっているのか、何をしているのかということについてはほとんど情報を得ることができていませんでした。なぜあのような事件が起こったのか、どうしたら事故の再発を防ぐことができるのか、そしてどうやったら消費者の信頼を回復することができるのか、などについて話し合ってはいたものの、当の雪印が現実に何をやってい

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  • 5号館のつぶやき-インテリジェント・デザイン

    CoSTEPの若手研究員である岡橋タッキーさんのブログが、だんだんと調子を上げてきているようです。 昨夜のエントリーは「インテリジェント・デザインは学校で教えられるべきか」というものですが、このインテリジェント・デザイン(ID)なるもの、日人にはあまりなじみのない言葉および考え方です。冒頭に簡単な説明があります。 インテリジェント・デザインは、生命の起源をなんらかの知性(インテリジェント)をもったものが創ったと主張する考え方らしい。一般に進化論は通説のように考えられているが、アメリカではインテリジェント・デザインを学校で教えてもいいのか、ということで大激論になっている。 日では想像もできないことですが、これをめぐって連邦裁判まで行われているそうです。 IDと言えば、私はいつも幻影随想さんの疑似科学・似非科学・トンデモカテゴリーで勉強させてもらっていたので知ってはいたのですが、生物学を専

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    Skaarj
    Skaarj 2005/10/30
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