「パンの余りの再利用」といったイメージが強かったラスクが、今やスイーツとして売り上げを伸ばしている。パンの余りに卵白と砂糖を混ぜたものを塗る定番のイメージと違い、ラスク専用のパンで焼き上げたサクサク感やバリエーション豊かな味が楽しめるのが魅力で、専門店では幅広いファン層の行列ができるほどの人気だ。(津川綾子) [フォト]リング状のかた焼きパン「ベーグル」をラスクにしたのは「ジュノエスクベーグル」 ◆「懐かしいな」 「ラスクか、懐かしい」。大丸東京店(東京都千代田区)に足を踏み入れた団塊世代の男性が陳列ケースをのぞき、つぶやいた。が、その姿は昔とは違う。 50を超す和洋菓子の人気店が並ぶ同店1階スイーツ売り場にある「和楽紅屋(わらくべにや)」は有名パティシエ、辻口博啓(ひろのぶ)さんが手がける「和」のスイーツ専門店。厚さ約1センチのバケットに和の味わいを合わせた「手塗り和ラスク」は、