成田空港で着陸に失敗し、炎上した貨物機=23日午前7時52分、本社ヘリから、越田省吾撮影 滑走路上を跳ねあがった機体は、あっという間に炎に包まれた。強風が吹く千葉・成田空港で23日朝、米航空会社の貨物機が着陸に失敗し、機長と副操縦士が命を落とした。貨物機はなぜバランスを崩し、横転したのか。「もし旅客機だったら……」。利用者に不安が広がった。 事故は北西の強風が吹くなかで起きた。突風の影響による事故は過去にもたびたび起きている。専門家らは一義的には風の影響を指摘する。しかし、いったん着陸後に機体が大きく弾み、炎上に至っていることから、着陸後に操縦士がどう回避しようとしたのかや、貨物の積まれ方も事故原因解明の焦点になりそうだ。 離陸時の3分と着陸時の8分は「クリティカル・イレブン・ミニッツ(魔の11分間)」と呼ばれ、地上に近いうえ、操縦士がやるべき作業量が多いため、事故が多い傾向がある。